ということで計画では二日連続の海鳥観察の予定が強風のため1日欠航になって迎える大事な1日。早朝5時半出航というハードコアな船のため、朝ご飯および持ち込みのランチは前夜にセブンイレブンで各自仕入れた。オーストラリアのセブンイレブンは日本のそれとは全く別物なのだけど、ここゴールドコーストでは独自色が出ておりオニギリを売っていて感動した。まあ白米も具もあまり美味しくなかったけど、年間の大半をハンバーガーやフィッシュアンドチップスなどの外食・洋食地獄で過ごしている私には十分ありがたい。
ちなみにこの海鳥観察船を必死にGoogle検索してもヒットしない。これは営業船ではなく、海鳥を愛する人達が集まったゆるいクラブが企画しているもので、緩すぎて彼らにはホームページも電話番号もなく、開催日時や集合時間や場所もほとんど教えてもらえない。営業船では出航できないような3mを超えるようなうねりの中を平気で出航し、過去に骨折者や転落者も出しているが非難されることはない。同好会だからな。このゴールドコーストのやつに限らず、タスマニアやメルボルンなどオーストラリアの海鳥観察船のほとんどはこのスタイルであり、看板を出しておらず商売っ気がないので手配が難しい。手配をしてほしい、あるいは通訳兼補助ガイドとして同行して欲しいという依頼も募集してます。
かなり海が荒れるということで必須の酔い止め薬。日本から来るかたはアネロンの服用一択で問題ないです。アネロンが売っていないオーストラリアの人はどうするかというと、一つの選択肢はこのTravacalmのオリジナル。Travacalにはもっとも効くオリジナル以外に「ナチュラル」や漢方が主成分のためウールワースなどのスーパーでも売っている「ジンジャー」など多くのバリエーションがあるけど、一番効くのはオリジナル。
成人は1−2錠を服用となっていて、日本人としては大柄で体重81kgある私は迷った末に2錠飲んだのだけど、これが効きすぎて服用1.5時間後ごろから麻酔状態になって何もできなくなった。強烈な眠気の中で聴覚だけははっきりしていて周囲の会話は認識できながら寝ている?みたいなわけのわからない状態になり、おまけに口や舌が動かしにくくなって喋るのも支障があった。凄い薬だ。船酔いで無力化されるのも、Travacalmで無力化されるのもどっちもどっちじゃないのか?この無力化されている間にミナミシロハラミズナギドリとニュージーランドミズナギドリが1回ずつ出て私はどちらも写真は間に合わなかった。なおその2種はその後2度と出ることはなかった。。。さてそろそろ薬が切れてきたぞ!
ゴールドコーストからの海鳥観察船の夏場における名物はこのセグロシロハラミズナギドリ。この南太平洋系のミズナギドリは、オーストラリア最東端であるゴールドコーストから見に行くのが最も確実。セグロシロハラミズナギドリは沖合に停泊中ずっと周囲に現れ、10羽以上はいたと思われる。
何かトウゾクカモメ系の若鳥がオオアジサシに追われながら姿を見せた。尾がないのでアレだが、シロハラトウゾクカモメのようだ
シロハラトウゾクカモメ若鳥。ナイス。
オナガミズナギドリやアカアシミズナギドリも長い間出ていた。
個体ごとにまちまちな外見を持つことから『海鳥界のカメレオン』と呼ばれるカワリシロハラミズナギドリも登場。しばらくの間みんなでこの個体を追いかけていたが
いつの間にかこの淡色型カワリシロハラミズナギドリに置き換わっていたので2−3羽いた模様。
他にもアシナガウミツバメ、ハジロミズナギドリ(シーズン初)、ハシボソミズナギドリ、コグンカンドリなどが出てまあまあの結果だった。今回初めて100-400mmに1.4テレコンをミラーレス(キャノンR3)に合わせて海鳥観察船に乗ったけど、F値が暗いためかなかなか飛び者にフォーカスが合わず歩留まりが悪かった。私的に飛びものへの過去最高の組み合わせは300mmF2.8をつけたニコンD500だったのだけど、まあもうないものを偲んでも仕方ないので新しい海鳥組み合わせを探さないといけない。RF100-500mmはどうだろうか?