太田祐 おおた・ゆう Yu Otaオーストラリア永住の野鳥ガイド・野鳥研究家。オーストラリアの野鳥観察に関し日本における草分け的存在で、20年以上現地から続けているブログのほかTV番組や書籍、各SNS、機内誌などを通じこの分野の最大の情報発信者。アジア人初の700Club(オーストラリア産鳥類リストが700種類以上ある人の名誉クラブ)に当時若干36歳で加入した。オーストラリア産鳥類リストは20台半ばでの移住した人間としては驚異的な現在741種。Birdlife AUSTRALIA(オーストラリア野鳥の会)が長年行なっているセスジムシクイ類調査の調査リーダーや運営委員を務めており、オーストラリア人野鳥ファンを英語で支障なく案内できることから豪国内でも全国的な知名度を持っている。QPWS(クィーンズランド州政府 野生動物・国立公園管理局)に職務番号および現役の従業員ID番号も保有。オーストラリア永住権やバスツアー事業認可、国立公園や自然保護区の営利使用認可、救急処置資格、衛星携帯電話、海外添乗員資格(国交省)なども保有。オーストラリア有数の探鳥エリアであるアサートン高原にある4000坪の自宅兼民宿【ジョンストンベンドキャビン】及び【AAK ロッジ】で野鳥や動物を見つつ暮らしている。有名会計事務所から『ケアンズ随一のビジネス』と評される。
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(8月末の話)オーストラリア内で観察してきた野鳥が700種を大きく超え出すと、もうあまりまとまったライファーが残っている土地はオーストラリア大陸広しといえどもそんなにはない。アリススプリングスあたりに2-3種、ブルームあたりに2種、ナラボー平原あたりに2-3種、放浪性のミツスイが2種、それ以外ではヒメフクロウインコとかニシキジインコとかテンニョインコとか、ニュース記事レベルのウルトラ希少種が大陸の辺境にパラパラ残るだけとなった。私は20代前半から初めて比較的早くプロになったので毎年一箇所づつアタックしたら40代のうちにオーストラリア大陸の野鳥は終わってしまうわけで、大切に楽しまなければならない。 今年はそんな中で未訪問地帯だった南オーストラリア州中部に残る4種類の野鳥を5日間で片付けてしまおうという計画を練った。普段私は1人で行動しているけど、T君も行きたいというのでレンタカーやガソリン代をシェアすることができた。夜8時半にアデレードに到着した我々はそこで休むわけはなく、夜中1時まで運転を続けて道端で野宿。 夜が明けて早速ポートオーガスタの探鳥地に繰り出す。ミツスイが騒いでいたが、実はこのメンフクロウを集団でモビングしていた。そのうちにフエガラスなども加わって袋叩き状態になったメンフクロウはどこかに飛んでいってしまった。
スターツデザートピーはオーストラリア南西部のカンガルーポーとならんでおそらく最も有名で衝撃的な見た目をしているネイティブ植物。
シロビタイミツスイは放浪性が強いけど、これだけオーストラリア国内を旅しているとかなり各地で出会っている。
ミミジロコバシミツスイの鳴き声は内陸部の象徴的な音の一つ。顔もエナガ系で可愛らしい。
象徴的な音と言えばこのケミミミツスイは外せない。
Spotted Jezebel。
開拓時代、ほぼ徒歩でオーストラリア縦断を達成しながら帰途にグタグタになり一名を残して全滅した有名な探検隊バーク&ウィルズ。彼らの命をしばらく繋いでいたのはこのナルドーから作る原始的なパンだった。 この探鳥地は総合的に鳥が多いけど、目的はカンムリハシリチメドリだった。他のものをいくら見ても私にはあまり関係ない。一回、10mほど前の木を飛び越えていった灰色の中型の野鳥が怪しかったが確認できず。もう少し時間をかけれればだけど、先を急ぐことにした。 「南オーストラリア州」という言葉の響きからは何かリゾート的なものを想像したりしないだろうか?実際は沿岸を除いてほとんど砂漠地帯が広がり、湿度は一番低い。南オーストラリアの野鳥ガイドが引率してきたツアーをケープヨークで今年2週間案内したけど、彼が面白いことを言っていた。『南オーストラリア州には植物は30種類しかない。どこへいってもその比率や大きさが変わるだけで、覚えるのは30種類だけだ。しかしクィーンズランド州の熱帯雨林なんて30種類知っていても何の意味もない』と。 今回のターゲット4種類の中で、前評判的に最も難航すると見られていたヒメノドジロセスジムシクイが観察できる場所として一番有名な山へ向けて未舗装道路を数時間進む。途中ターゲットのウエスタングラスレンを車の中から見つけたが、機材を用意したりしているうちにどっかにいってしまいハジロオーストラリアムシクイのメス達に入れ替わってしまった。その山はなかなかの僻地であり、携帯は圏外、ガソリンは常に満タンにしスペアタイヤは二つ持てよ、みたいな道路標識を見つつRav4のレンタカーに乗る身としてはドキドキした。 到着してすぐ、クルマサカオウムが飛んだ。 まあ何という不思議な雰囲気の山だろう、まるで油絵のようだ。(その2、3、4…7まで続く)
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