太田祐 おおた・ゆう オーストラリアにおいてただ一人の日本人専門野鳥ガイド。オーストラリアの野鳥観察に関し日本における草分け的存在で、最大の情報発信者である。多くのTV番組や書籍制作に関与し、オーストラリア内陸の辺境地域のイントロデューサー(紹介者)としても知られる。株式会社ワイバード(日本唯一のバードウォッチング専門の旅行会社)講師。アジア人初の700Club(オーストラリア産鳥類リストが700種類以上ある人の名誉クラブ)に所属。Birdlife AUSTRALIA(オーストラリア野鳥の会)会員で、オーストラリア野鳥の会が長年行なっているセスジムシクイ類調査の調査リーダーや運営委員を務める。豪永住権やバスツアー事業ライセンス、インバウンドオペレーターライセンス、国立公園や自然保護区の営利使用認可、救急処置資格、衛星携帯電話なども保有。国内有数の探鳥エリアであるアサートン高原にある4000坪の土地【ジョンストンベンド】で野鳥や動物を見つつ暮らしている。本人の写真はいずれもHP更新時期だった2008年頃。
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» オーストラリア野生動物探訪旅行の記録 » ビクトリア州北西部とタスマニア2019
ヒガシキバラヒタキの巣は樹皮がめくれているところ。日本など人口が過密している土地では営巣の写真自体がイエローカードという国もあるみたいだけど、人口密度世界最低の国の一つオーストラリアではそうではない。あなたが望むなら、この国では1週間誰にも会わず、一台の車さえ見かけず旅を続けることもできる。しかも道路間際の木、高さ1mに営巣するようなタフな思考の個体は問題ないと考える。アメリカ人の野鳥写真ファンの大半が、昼間でもフラッシュをつけて撮影しているのが受け入れられているのもそうで、それは各国で長年に渡って当事者間で話し合いが続いた結果それに落ち着いたという文化だと思う。 さてタスマニアに行くことになった。ただ日本からタスマニアへの直行便は存在せず、通常はメルボルンを経由することになる。それならメルボルンの辺に四日ほど、タスマニアに四日ほどというスケジュールになった。メルボルンの方の比重が高めなのはオーストラリアで最も綺麗な小鳥ムラサキオーストラリアムシクイのリクエストがあったためで、彼らはメルボルン周辺にはおらず、ビクトリア州もかなり北西まで行かないといけない。言い換えれば「タスマニアとムラサキオーストラリアムシクイの旅」という感じの日程になった。 マミジロモリツバメはケアンズ(ジョージタウン)やマウントアイザの感覚では放浪種なので、ウジャウジャきていると嬉しくなるが、よく考えればビクトリア州北部は彼らの本拠地であっていつ来てもいる気がする。。。 ハイイロカッコウの幼鳥が仮親であるコバシミツスイから餌を受け取っている図、というかコバシミツスイが飲み込まれそうになっている図にも見える。 とある沼ではシラガトビが低空を飛びまくっていた。こんなに長時間近くでシラガトビを観察し続けたことは初めてかもしれない。 最近の雨で出来たような道路脇の水たまりで、いろいろな小鳥が水を飲みに降りてきていた。右のはチャガシラミツスイ、左のはミツスイ類でも希少性では上位に入ってくるフジビタイコバシミツスイだ。この鳥の額は灰色であり、藤色は微塵も存在しない。なぜこんな和名になったのかと言えば、英名のPurple-gaped Honeyeater(“紫の、口角の、ミツスイ”の意味)の誤訳だと思う。喉元の黄色い線の上に、非常に細く分かりづらい紫色の線がある。英名はこの事を言っているのだが、和名を制作する段階で何故か「紫の額」になってしまった。現物を一度でも見ればこんなことには。 ミナミメグロヤブコマのポイントで車を降りたらシロクロミツスイがあちこちで鳴いていた。本来アリススプリングスなど砂漠の小鳥だがやはり放浪性があり、ビクトリア州に入ってきたのだろう。 ミナミメグロヤブコマのポイントではメグロモズヒタキも毎回出会う。それから今回は エアーズロックとかで見るシロビタイミツスイまで。あちらが長く続いている干ばつで鳥がいなくなった(現地の野鳥ガイドが二人廃業した)らしいが、みんなビクトリア州北西部やクィーンズランド州南西部に移ってしまったのか。まああんまりオタク的なガイドをすると日本人のバーダーからは評価が下がるのでほどほどに… 開放的なフィールドでウスズミモリツバメ。それから何百という謎の小鳥がいて慌てたが このカオジロオーストラリアヒタキの幼鳥達だった。あんな大集団でいるとは。 今日の宿はログキャビン。ログハウス風の建物、というレベルではなくて本当に丸太で作られた建物で写真の通り隙間だらけ。奇しくもこの二日間は台風並みの暴風に襲われ、部屋の中にいるのに風やら砂塵やらが吹き抜けていく面白い体験をした。それを面白くない、と思うような人との旅行じゃなくって良かったと思うわ。窓からは本格的な砂丘が見えるような土地で台風のような天候になればログキャビン内が愉快なことになるのは想像していただけるだろうか。 開拓者住居みたいで、アンティーク好きな私はとても楽しんだ。
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