『最後の喫煙者』筒井康隆 新潮文庫を読んだ。短編集。日常生活とSFがミックスされた話が特徴で、表題作は面白い。これはオーストラリアで刊行されたら受けるだろうな。
すでにオーストラリアでは禁煙法は「すべての入り口から4m以内」「管理されているビーチ」「全ての非居住建物内(会社、カジノ、テナント、スタジアムなど)」「全ての飲食店(屋外席も含む)」「子供用遊具設備から10m以内」にまで及び、タバコ一箱900円くらいするから、『最後の喫煙者』の世界もSFではなくなってきた。
あらすじ
ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。健康ファシズムが暴走し、喫煙者が国家的弾圧を受けるようになっても、おれは喫い続ける。地上最後のスモーカーとなった小説家の闘い「最後の喫煙者」。究極のエロ・グロ・ナンセンスが炸裂するスプラッター・コメディ「問題外科」。ツツイ中毒必至の自選爆笑傑作集第一弾。
【目次】
急流/問題外科/最後の喫煙者/老境のターザン/こぶ天才/ヤマザキ/喪失の日/平行世界/万延元年のラグビー
かつては筒井マニアでした。
断筆からの復活後、自然と遠のいていたのですが。
『最後の喫煙者』、お話からすると、昔の筒井作品を彷彿させます。読んでみたくなりました。
最近、『日本以外全部沈没』という筒井作品が映画化されました。
オリジナルではシナトラも健在、エリザベス・テイラーにチャールズ・ブロンソン、ニクソンやブレジネフの名もあります。
DVDになったら見るつもりですが、今はどんな人達に置き換えられているのかなぁ・・
おお、「日本以外全部沈没」はアマゾンで見かけて気になっていました。ケアンズでは日本の映画は手に入りにくいので困ります。
「日本以外全部」のタイトルの時点で著者らしさが出てます。そうそう、「最後の喫煙者」の文庫版のオビには「絶対に笑える。笑えなければ君はおかしい」と大書きされていました。
『最後の喫煙者』読みました。
ヒステリックな女性編集者も筒井らしいけど、
最後の『保護』されることに怯える主人公が、
いかにも筒井で( ̄ー ̄)<にやり
でした。
他の同時収録はすべて既読作品でしたが
引越し時に文庫はあらかた整理してしまったので
また手元に戻ってきてくれて嬉しいです。
「自薦」傑作集という副題がついていましたが、
作者のお気に入りはこういうのかぁと
思いながら読みました。
私はラグビーや問題外科とか好きです。
あれを好きっていうのも、なんですけど・・