会員になっている「北クィーンズランド自然史クラブ」の催しで、アサートンの西に位置するワトソンビルの私有地で3泊4日生き物総合調査キャンプをするというので鳥班として途中から参加してきた。仕事の都合で1日以上遅れての合流。深夜11時とかに土地勘のないブッシュに車で入っていくのは嫌だな…と思っていたら入り口付近に笑える即席看板。
これはジョークなんだけどわかる?クラブ名のNatural History Clubが略されてNats,同時に何年か前「ナッツ姫」で有名になったけど「アホ」とかの意味のNatsとかけている。要は「自然バカは左へ曲がれ」と看板が言っている。
林道のようなところを進んでいくと家屋に突き当たった。みんなはどこにいるのかな、と思って車の外に出るとヘッドランプを点灯させて半裸でバスタオルを巻いたおっさんが背後のブッシュから現れ、「みんながキャンプしているのはその獣道を下っていった先だぜ」と教えてくれた。「シャワーを浴びてたんだ」と言いつつ半裸のおっさんは家屋に入っていった。なぜ、夜の11時にシャワーを浴びていたという人間がヘッドランプをつけて真っ暗なブッシュの中から半裸で出てくるのか、ヤバイ奴はいっぱいいるな。とりあえず言われた通りに獣道をランクルで降りていくと暗闇の中に車やタープ、キャラバンなどが止まっているのが見える。暗くてよくわからないので、とりあえず適当なところに停め、ルーフトップテントを開いて数分で寝る体制を作り眠りに落ちた。
翌朝、明るくなって見てみれば目の前にはコウモリを捕まえるハープトラップやテントやらが。「北クィーンズランド自然史クラブ」は代表者が爬虫類ファンなのでその影響か過半数は爬虫類系の人々。後は虫屋も多く、通常メジャーな鳥屋が少数勢力という面白い構成になっている。
その少数の鳥班として早速現地調査に取り掛かる。と言ってもボランティアなので簡易的な調査しかしないが。ユーカリがよく咲いておりこのノドジロハチマキミツスイや
クレナイミツスイがよく来ていた。もう1組の鳥班はノドアカムジミツスイを出してたし、私はハーバートンミツスイを追加したのが功績。
快適な自然林で気持ちよかったですよ、歩いてて。
あとはやっぱり綺麗な淡水があるっていうのがプラス30点だよね。真っ昼間の暑い盛り、私は水に飛び込んで涼もうと狙っていたが疲れが溜まっておりテントで爆睡し、泳ぐタイミングがなかった。
キボシホウセキドリ。
なお虫班はチョウだけで三十数種類を確認する活躍。
いいよね、「北クィーンズランド自然史クラブ」に依頼すれば鳥、哺乳類、昆虫、樹木、爬虫類などオールジャンルでそれぞれのエキスパートが根こそぎ生物調査をしてくれる。そんな需要もあって「北クィーンズランド自然史クラブ」株式会社組織になっている。総合的な生物調査を希望する人がいれば取り次ぎます。鳥班は私ですが。
「バランシングロック」という際どいバランスをとっている岩があると聞いていたが1日以上遅れてやってきた私はそれを見逃した。一人で野鳥を調査しているときに出会したこの黒いマッシュルームみたいな岩がそれに違いないと思っていたが
最終日に見かけたこっちの岩が正解だった。確かに際どいバランスで岩に乗っている。白鵬とかなら付き落とせるんじゃないの??(後編に続く)