毎年行われているセスジムシクイ調査は平均して2週間の僻地での調査になる。毎日野営地が変わり、道のない険しい山々を暑い中歩き回って地味な小さな鳥(セスジムシクイ)を探し、報酬はなく、逆にこの調査についていけるだけの車や装備を買い揃えるだけで何十万円(何百万?)もかかるような調査の何が楽しくて、仕事を休んでまで6年連続で参加しているのか自分でも全くわからない。
この恒例の遠征にはどんな装備が必要かを解説していたら約25分ものAAK Nature Watch史上最長の動画ができてしまった。まあこれを見ていただければ、その辺へのお出かけと違う次元であることは伝わると思う。水が200リットル積まれている点だけで、ちょっとした冒険と言っても言い過ぎではないだろう。
セスジムシクイが見たい一心で例年十数名の参加者があるが、今年はこんな夏にやるもんだからわずか7名しか集まらなかったし、その内2名は体調不良となり途中棄権。全行程を全うしたのは5人だけである。気温は42度(車の温度計では48度)、その中で重装備を背負って道のない岩山を連日登るのだからキツくない訳が無い。見返りとしては、セスジムシクイが夏場は「やや」愛想がいいことである。決して簡単になるわけではない。
調査地点1個目、開始5分でいきなりムナジロセスジムシクイを出す。
さらに同じ調査地点にてカルカドンセスジムシクイも出るし、この個体は幼鳥を連れており給餌する姿も観察された。順調なスタートである。
セントラルミリタリードラゴン。