著者は園芸界で知られている人らしいですが…この本は凄かった。
「オーストラリアは我が国の真南に位置する広大な島国である」という衝撃の書き出しから始まり、
「島と言うより一つの大陸と言った方がいい広さだ」(オーストラリアは大陸です)
「オーストリッチの語源であるオーストラリア産ダチョウのエミュー」(意味不明。ダチョウとエミューは別個の生物であり、オーストラリアとオーストリッチにも何の関係もない)
「ワラウイは」(”ワラビー”の事らしい。そんなのはもう日本語だと思うのだが)
「陰気なムードを持つ野生犬のビンゴ」(ディンゴ)
どうも、リスニングと一般常識に大きな問題を抱えている人のようである。
そもそも写真図鑑だろうと思ってアマゾンで買ったのだけど、写真がとても小さく一種につき一枚なので同定には使えない。また本書中に出てくる和名のほとんどは単純に学名をカタカナ詠みしただけのものだけど、前述の「ワラウイ(正しくはワラビー)」やら「ビンゴ(正しくはディンゴ)」やらを見てしまった後ではそのまま信じるのはもう無理である。
後半の四分の一はオーストラリア旅行記。ケアンズではキュランダ観光鉄道に乗って楽しんだ、そうだ。
旅行記としても植物書としても問題があり、価値があるとすればそれは【日本語で書かれている】という点だけかもしれない。英語で素晴らしい本は沢山出ていますよ。