鳥類学の用語で、「本来の生息圏を超えて大挙して現れる事」を【侵入】という。ツンドラ地帯のネズミ(タビネズミ)の数の変動にシンクロしたシロフクロウによる南方への侵入が有名。今冬、ケアンズ周辺に現れているチャイロハヤブサに対してはこの侵入という表現を用いるのが適切ではないかと思う。
例年冬〜春の間ぱらぱら見かける程度のチャイロハヤブサが、今冬は一日フィールドにいると計20羽、30羽といった数で見かける。更に例年なら現れないような沿岸部、例えばモスマンやケアンズ市などにも山を下りて進出しており、チャイロハヤブサの大侵入と言えると思う。海なんか産まれて初めて見たというチャイロハヤブサも多いんじゃないか。
なおウスユキバトやセキセイインコといったその他の内陸型鳥類の侵入も今期は続いていて、内陸の環境が良くない事が推測される。
管理人はケアンズを拠点にバードウォッチングのガイド業を営んでいます。お気軽にご利用下さい。ご依頼/お問い合わせ