
確かに強い雨ではないもののやまない小雨、泥だらけになった未舗装道路と静かな森。アイアンレンジ二日目の朝も厳しいスタートだったが、このメスのヤシオウムの飛来は大いに助かった。写真だと逆光でこんなのだけど、何しろ10分近くいてくれたので強力な望遠鏡で全員が繰り返し観察できた。
望遠鏡を覗いているとそこに通りがかったのが一台の車。どうぞ通ってください、というサインを送ったのだけど逆に車から二人が飛び出してきた。メルボルンから来たバーダーだった。聞くところによると誰かか本かで『ヤシオウムはビーチと橋との間がベストポイント』と聞いて四日間も過ごしたけど2回遠くの空を飛んだだけだったという。近年において、ガイドを使わずに四日間でヤシオウムが遠くの空を飛ぶのを2回見れたのなら平均点以上ですよ。落ち込むような成績じゃない。野鳥ガイドが凄すぎるんですよ。
めちゃくちゃ喜んでいたなあ。

全く繁殖期とは真逆な真冬の雨の中、チャバラニワシドリのペアを見せてしまうのも野鳥ガイドだし。

道路にはパプアガマグチヨタカがちらほら。カザリもいるんだろうが、お客さんが夜に歩きたがらなかった。この天候と泥だらけの地面からすればまあそれもそうだ。

この20年、サイクロンで3本のオオハナインコの暮らす樹洞がある大木が倒れ、山火事で一本が消失し、一本がキバタン夫妻に乗っ取られ、残り数少ないオオハナインコの現役の木。これが無くなったらどうしよう(なおオオハナインコは繁殖期でなくても樹洞にこもって暮らしているので、営巣しているわけではない)。この木を訪問する際は人通りに注意し、事前にブリーフィングをして全員が適切に行動し、短時間で離れるように徹底している。そのおかげかこのメスはこの穴に少なくても私が見つけてから8年住んでいる。
いつもの道路標識にもやや飽きてきたので今回は違うことを。
雨と泥の厳しい環境の中でアイアンレンジで4泊を過ごし、ほとんどの目標はクリアしさあ飛行機でケアンズに帰ろうという日だったが我々の予約していたスカイトランス航空は視界不良で欠航。もう一つのヒンターランドアビエーションは粘り、アイアンレンジ付近まで来て旋回を続けてなんとか着陸を1時間以上試みた挙句に視界不良でケアンズへ撤退。まあ、それだけ酷い天気だということだよ。2005年、ここではオーストラリア最悪の航空機事故と言われる山への正面衝突全員死亡事故が起きており、有視界飛行しかできない小型機に無理に着陸しろとも言えない。

ということで一泊延期。一日休みのはずだったのにそれも無くなったが、洗濯だけはしないといけない。飛行機が来れない分宿にも空室があって助かった。レストランが一軒もないロックハートリバーはこうして予定が崩れると苦しくなるが、別の顔見知りの宿に行って事情を話し特別に食事を用意してもらったりした。
翌日夕方の飛行機も際どいところだったがなんとか到着。これにてA班のお客さんがケアンズへ帰り、B班のお客さんが到着したことになる。しかしこの厳しい天候はB班にも襲いかかることになる。