ここでは、
①オーストラリアのみを対象とした図鑑の主なもののうち
②私が実際に所有していて
③且つ日本からも入手が可能そうなもの
を抜粋した。
カンガルーやポッサム、ウォンバットから始まりコウモリ、海性哺乳類(アシカやクジラ)まで網羅したイラストによる哺乳類図鑑。イラストも実物とのギャップが少なく、類似種との識別点や生息環境などもしっかり書かれており現在の所一番のオーストラリア哺乳類識別用図鑑だと思う。とくに難点はない。英名→和名の変換作業を行なったのでそのうちダウンロードできるようにしようと思う。
上のオックスフォードを褒めてこれさえあれば、といいつつも余力があればこれも持っておきたい。まず、写真図鑑という点で。また、まめ知識やショートコラム、実験などのガジェットが本書各所に散らばっているのでそれはそれで役に立つ。掲載種数が多くないのが弱点。写真図鑑にしてはお値打ちな一冊。
同定さえ出来ればいいという人には不要だが、識別の為のフィールドガイドではなく各種、各属ごとにちゃんと生態を記述した希少な大型文献で哺乳類に関する最重要本の一冊。系統的価値やラテン語での意味を説明してくれてる辺りなんかもいい。
珍獣カモノハシの専門書。何ら難しいところは無くよくまとまっており、最低限この位はガイドさん達にも読んでおいて欲しい。
オーストラリアを代表するチョウのフィールドガイド。識別用のシンプルな内容。素っ気ないがとりあえずこれさえあれば最低限はという一冊。
大判かつ300ページを超える堂々としたイラスト図鑑で、成体だけでなく各種の幼虫、サナギ、食草、生息環境などを広いスペースにのびのびと描き、感動的な一冊。
これは写真による500ページ近い爬虫類図鑑。比較的どの書店でも見るベストセラー。解説はシンプルながら、オーストラリア全土の爬虫類を写真で網羅。どうせ持ち歩くようなものではないと思うので1種1枚ではなくて少しでも写真を増やして欲しかった。ほとんどは著者であるSteve Wilsonによる写真でこれだけを撮るのに一体どれほどの歳月がかかったのだろう。第4版が現在の最新。
簡単に持ち歩けるサイズのお手軽クモ写真図鑑。特別な興味がない限り、十分だろう。このGreen Guideシリーズはクモ以外にもあらゆる生き物向けに出版されている。単なる写真図鑑ではなく、「クモには味覚があるのか?」「クモの糸の事実」といったコラムが多数織り込まれていて面白い。
これまたGreen guideシリーズのカエル写真小型図鑑。掲載種類は多くはないけどシリーズ共通で多数織り込まれたコラムが面白い。「カエルの寿命」とか「歯があるのか舌があるのか」とか質問形式。カエルは生息環境によって同種でも色がかなり変化に富むので、沢山の写真やイラストに当たった方がいい。分布図が所々で省略されているのは痛い。
スティーブパリッシッュ出版&CSIRO出版、イラストはフランクナイトという顔ぶれだけで間違いないカエルフィールドガイド。実際、使い易い。カエルとはこれほど美しいのか、と再認識させられる。カエルを一冊で済ますならコレだ(ただ、前述のように写真図鑑も複数持つ事が望ましい)他の書も是非マネて欲しいのが、背表紙の角を落としてある事。これだけで、とっても持ち易くなっている。表紙のマットな仕上げも好み。
友人による、初の日本語フィールドガイド。ケアンズ周辺の生き物の概略を掴むにも、また簡易的な写真図鑑としても使える。長大重厚なフィールドガイドが多いオーストラリアの中で、地域(ケアンズ)を絞り込む事で100ページ強と大変ハンディに出来ているのが最大の特徴。簡易図鑑の類い。
オーストラリアのトンボ写真図鑑。分布図が適当なのが怖いし(いいの?あれで)、雄と雌でかなり外見が異なる種でも片方しか写真がないし写真もブレブレで良くないと散々だけど、トンボ図鑑は今の所他に選択肢が無い。
タイトルはフィールドガイド、となっているけど【左側に名前と解説/右側ページに写真またはイラスト」という構成では全くなく、写真の多い昆虫概略書といった内容。識別用にも使えるけど、むしろ読み物として面白い。この写真は第二版。初版のときからだんだんと増補されて現在第三版まで出ている。
甲虫だけに絞り込んであるぶん、概略書や昆虫類の総合図鑑に比べ科ごとの説明や代表的な種類の写真が多く掲載され、フィールドでなんだろうと思った甲虫の大半が掲載されておりフィールドガイドとしても使用できる。解説も箇条書きされ、ずらずら続く英文を読んでいくよりもずっと取り付き易く、総合的に大変よく出来ている。
ナナフシフィールドガイド。ナナフシが全部おなじに見え、さっぱり分からない(本のせいではない)。こういったものが出版されて、それほど特別な価格でなく街の書店に並んでいる事の方が興味深い。キリギリスフィールドガイドというのも出た。虫屋で無い生き物好きに取って昆虫をどこまで扱うか。それは考え方次第だが。
950種類の海水魚を紹介した名著。「ダイバーや漁師へ」と副題にあるが、そのいずれでもない人に取ってはもう十分。
オーストラリアの鳥に関しての本は別のページで、植物に関しての本もこちらで紹介中。