うちのすぐ近くにキャラバンパーク(オートキャンプ場)があって、季節ごとの利用者数の極端な移り変わり(寒さを避けて全国から集まってきた放浪者で7?9月は外に溢れるほど)や、あり得ないようなスーパーキャンピングカーなどを日々眺められるのはちょっとした楽しみだったりもする。
オーストラリアではキャンプというと、われわれが連想するようなテントをはって炭火をおこして、というものではないことは、オーストラリアでキャンプをした事がある人やケアンズEye!の読者ならよくご存知のはずだ。彼らには電源が必須だ。キャンプでは、テレビを見なければだめだ。シャワーもトイレも毎日あって当たり前だ。チキンを電動で丸焼きできないとだめだ。照明は煌煌としてまばゆいほどでないとダメだ。掃除機も必要だ。冷蔵庫も電子レンジもあって当然だ。電源が無い場所にはもちろん発電機を担ぎ込んで来る。キャンプ場といってもテントは1張りもなく、キャブコンなどの大型キャンピングカーしかいないことが多い。
オーストラリアに来て10年あまり、各地でこういったオーストラリア人の”家をそのまま切り出して野外へ持ってきた”というキャンプスタイルに巻き込まれてきて少々の事では驚かなくなっていたのだけど、凄いのが来たよ。日本ならテレビ局が取材にくるよ。このスタイルでキャンプしているだけで本が一冊出せる。
55人乗りの観光バスをキャンピングカーに改造し、さらに街乗り用の小型4WDとボートを牽引している図。ボートはどうやってあの高さから上げ下ろしするんだろう。写真では隠れてしまっているが、4WDの前部に自転車数台とハーレー1台も積載している。
いっそヘリコプターとかも積んだらどうだ?
私たちも、高級キャンピングカーの後ろにボート+小型の四駆を引っ張っている人を、一度見かけました。わざわざ声をかけて、写真を撮らせてもらいました。
日本のキャンプ場は、ふだんの生活と違った非日常の場だと思うのですが、オーストラリアのキャラバンパークに泊まっている人のおそらく過半数は、それが自分たちの「日常の生活」です。家を売り払って、数年間キャラバンで放浪生活している引退した世代の人が多いです。
キャンピングカーのつくりもそうで、日本のキャンピングカーを見ていると、週末の何日かを過ごすことはできても、長期間生活できる車ではないな、というのが印象です。オーストラリアのキャンピングカーは、高級マンションなのか4畳一間の下宿なのかの違いはあっても、そこで生活できるような作りになっています。もちろん例外はあると思いますが。
リタイアしたシニア層が過半数、諸外国からの若者が少々、その他。と言う感じで日本のキャンプ場のメインユーザーである若いファミリーや学生などがごっそりと抜けている気がしませんか。日本式の、週末の何日かを過ごすキャンプというのは何故出てこないのでしょうね
そういえば、旅行シーズンの観光地、たとえば、クリスマス休暇のウイルソン岬のキャンプ場などでは、若者や家族連れが多かったです。テントの割合も多かったし。
それでも、テントに電源を引っ張って来て、テレビを持ち込んでいるグループなんかもいましたが。