ブリスベンやゴールドコーストはケアンズと同じクィーンズランド州の南東端に位置し、ケアンズには及ばないものの野鳥の多いところだ。私がオーストラリアに来て最初の何ヶ月か暮らしていた街でもある。特にブリスベンでの野鳥との近さは無視し難いレベルであり、健常者のみになるけどケアンズにはない海鳥観察船の楽しみもある。またブリスベンが巨大都市だけあってカンタス航空で来られる他、ジェットスター航空を使ってもいいという心の広い人は関空や成田からも来られる。私は2度と乗らないけど、まあどうしても使いたいならせめて帰国便だけにするとか。

ブリスベンは隠れたシギチの名所であり谷津干潟と提携している。過去にはヒバリシギやコモンシギをトゥイッチしに来たこともあるけど、特に迷鳥がいない場合はマングローブ系の鳥を抑えてから山へ移動するのが定番になっている。これはサザナミミツスイでケアンズにはいない種類。昔誰かがケアンズのタテフミツスイのことをサザナミミツスイと間違って案内し、そのガイドに参加した人たちが「サザナミミツスイ」としてブログを書きまくり、その友達などにも広がり事態が収拾するまでしばらく歳月がかかったことを思い出した。

サザナミミツスイと並ぶマングローブ系の野鳥、マングローブセンニョムシクイ。これもケアンズにはいないとされる野鳥ながら昔からビジターがハシブトセンニョムシクイを誤認し続けている。もしかしてごく少数が南から稀にやってくる可能性はゼロではないと思うけど、それなら何故ローカルには見つからずビジターばかりがレポートするのだろう。顔は全然違う。ちょうど営巣していた。

オーストラリアムシクイ2種類が同じ木に。オーストラリアムシクイはAAK Nature Watchが人気に火をつけた自負がある。パースでのオーストラリアムシクイ5種類ツアーは近年大人気のコースになった。ここブリスベンではルリオーストラリアムシクイとセアカオーストラリアムシクイが分布しており、分布しているというか全く同じ環境にいてこうして同じ木をシェアしていたりさえする。

久しぶりのミナミクロクイナ。

彼立木にチュウシャクシギの群れ。あんまり見ない図。

名前からしてケアンズなどかなりオーストラリア北部のイメージがあるトレスショウビンは実はブリスベンの方がマングローブが濃くなく簡単だったりする。
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普段ケアンズなどの北部亜種のメガネコウライウグイスを見ている人ならゲエッとなるのが南部亜種のメガネコウライウグイス。首から下は全くの別物と言っていい。

引き続きマングローブ湿地を巡っていることがわかるノドアカヒラハシのメス。山の鳥は後回しさ。

ケアンズではアサートン高原西端にしかいないハイイロモズガラスもせっかくだから撮っておくか!

お客さん達が到着しブリスベンでのガイドスタート。まずは名物の「マグパイアタック」に関して現状と対策を説明する。マグパイアタックとは、春の繁殖期になるとブリスベンやシドニーのカササギフエガラスが凶暴化し、近くを通る全ての人間や自転車に猛攻撃を加える現代病。こうした道路看板のほか、春になるとテレビやラジオ、雑誌でも一斉に警報が出る。
何人かが失明しているほか、乳児を抱いていた母親が襲われて逃げようとして転倒し乳児が死亡するという悲劇も起きている。学校の正門にカササギフエガラスが陣取ってしまったケースでは、毎朝登校する生徒達数十人が負傷するため校庭中央に救護所が設置され、春の間中逃げ回る生徒達と追いかけ回すカササギフエガラスのつがいが双方疲労困憊している笑えないような状況に陥ったこともある。救護所を建てている場合ではなくなぜ駆除しないのかって?カササギフエガラスが在来種であり人を襲うからといって駆除できない。クロコダイルと一緒。人間の方があっちへ行けというのがオーストラリアの基本的な考え方であり、犠牲を出しつつも動物優先(在来種のみ)は大半の人から支持されている。