ケアンズから一号線を南下。好きな音楽をかけながら自家用車で行くならいいけど、マイクロバスの運転は疲れる。ミッションビーチを過ぎると交通量ががくっと少なくなりやっと走り易くなった。タリー付近まで来ると、一号線沿いのあちこちで普段無いはずの湖があったり、街灯の高い所に洪水の際のゴミが引っかかっていたりで少し前の「州の6割が水没している」という災害の爪痕が沢山見えて来た。カードウェル近郊まで一気に走り、某保護区に立ち寄ろうとしたら、無情にも通行止め。一号線は復旧したものの、ちょっとややこしい所へ行こうとするとその後も通行止めに悩まされる事になる。そういったマイナーな道の情報は調べにくいし。
仕方ないのでインガムのタイトー湿地に時間を充てる事にする。でも真昼にここに来てもねぇ。タイトーとは、フクロウ類の学名Tytoから来ている。外気温は37度。絶対何もいないよ。止めよっかな…。
隣接するインフォメーションセンターはかなり立派になっていた。あー涼しい!ネタも無いし、ここではせっかくだからある男の事を紹介したい。その名をジョンヤング。オーストラリアの熱心なバーダーなら知らぬ人はいない多大な功績がある人。彼はインガムの人であり、市内ど真ん中にあるタイトー湿地を開発から守り保護区を設立した中心人物でもある。センターに入ると等身大のジョンヤング(ひげ面のおっさん)のパネルが迎えてくれる。なかなかシュールだ。
「ジョンヤングはいかに偉大か」というパネルもある。
いや、確かに偉大な人だけどさぁ。まだ生きてる人なのに。あと、
「普通のバードウォッチャーとトゥイッチャーの違いに関して」
というパネルや詳細な考察も笑える。ある種の人にはとても面白いとこかなと。
センターの周りには赤いアサヒスズメが沢山いた。あまりに多いので、最初「湿原にたくさん野苺がなってる」と思ったくらいだ。
しかし、陽炎がたつほど暑くさすがにもうやってられないので南下。ここじゃなければ見られない鳥もいないし時間もそんなにないので。涼しげなパルマに登る事にして麓まで移動してキャンプ。パルマダムへの道は通行止めだそうだ。鳥宿であるアイビーコテージ/カフェは営業停止中。そんなのばっかりだ。