Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

セスジムシクイ調査ボランティア三週間 その9(再度ヘリコプター)

ローンヒル国立公園深部

私達が10kmほど歩いて探索したエリアの中ではこの斜面が最もムナジロセスジムシクイの可能性がありそうだったが、それでもスピニフェックスカバー率は十分とは言えず、残念ながら見つからなかった。近くで活動する別の班も同様。この日、各地にヘリコプターで下された数組の調査班のうち、ムナジロセスジムシクイが見られたのは最初の方に出発して持ち時間も長かった一班だけ。そうなるとますますどんな野鳥か気になるかもしれないが、私は2009年に撮影している。ただ、この時も三人で探し始めて丸三日目とかそんなのだったが。


スピニフェックスしかないわけではなく、一応アカシアも咲いていた。
こちらはマラマラ。


集合時間に遅れそうになって焦ったが、無事ヘリコプターに無事回収され例のアスベスト汚染された廃村へ戻る。

世の中の99%の人はチャーターしたヘリコプターに乗る機会はないし、それも巨大国立公園の奥深くを貸し切っているような状況で、ドアが外してあるヘリだからまさに野鳥のような気分で展望を楽しむ。視界の限り無人であり、全く建物も道路も電線もなく原始の自然が展開しているだけだ。

このような有意義な野鳥調査にオーストラリアを代表するような学者達に混じって招待されるということがまず幸せだし(参加したい、と申し出ても断られた人も知ってるし)冗談だと思っていたヘリコプター輸送も体験できてこれ以上喜びを表す言葉が見つからない。

毎年何十日も私はボランティアに費やしているが、良い事をしていれば自分にも還ってくるし、逆に嫌がらせや妨害に懸命な人は長い目で見ればそれも自分に戻ってくる。何しろオーストラリアはブーメランの本場じゃないか。差は開き続ける一方だ。



これは帰りのフライトの映像。帰路は違うルートを飛んだようで各地に水場が見えた。野鳥はこうやって乾いた大地に点在する水場を見つけるんだなぁと実感。ドアなしヘリコプターって最高。今後各地で乗るようにしよう。

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