こうして全国各地に出張して前泊後泊をしている。ツアーが始まる前の夜、一人で旅先の宿にいるときにはなんとも言えない張り詰めた空気がある。今回は現地ガイドが探鳥の責任者なので気分が楽だが、その企画を持ち込んだのは私なので結局緊張はしていた。
食事のために宿から近所のショッピングセンターまで歩いていく間にビセイインコが街路樹に営巣していた。
ということでツアー開始。普段と違い運転さえしなくていいので風景を眺める余裕がある。アデレードを離れていざ内陸へ!
最初の主なターゲットはオグロインコ。オグロインコの分布は砂漠を挟んでパースの方とこのアデレード・メルボルンの方とに分かれており別々の亜種となっている。アデレード・メルボルンの方の個体群のほうが珍しいようである。
ここは因縁のマレーサンセット国立公園。私は過去3度それぞれ違うルートからこの国立公園に4WDではないレンタカーで挑んで、3度とも深い砂の悪路すぎて撃退されている(その時の旅行記を読む)。
今回地元ガイドはハイエースで入っていくというのでそんなバカなと思ったがこの広大な国立公園にたくさんある侵入ルートの一部は確かに2WDでも走行可能だった。あちこち曲がりながら通れるギリギリのところを走り、無事マレーサンセット国立公園の奥に到達した。こういうのも来訪者が進んで対価を払うべき地元ガイドのスキルだと思う。電話も繋がらない、誰も通らないこんな辺境の砂地にレンタカーで一人で入っていこうと思うか?私は過去に大きな時間を浪費したことになる。
ここではミナミメグロヤブコマがよく出ていた。これは本来簡単ではない相手であり、私ですらオーストラリアで695番目に見た野鳥だった。
そして“最も難しいモズヒタキ”と呼ばれるノドアカモズヒタキも何度か見られた。これはライファーです、これまで3回マレーサンセット国立公園の悪路に撃退されており挑戦さえできなかったからね!!オーストラリア国内718種目。ワイバードの皆さんおめでとう、と言っても全然わからないだろうけど。
手強いオグロアレチムシクイも。
「オーストラリアでの探鳥歴はセスジムシクイ類を何種類見てるかでわかる」と呼ばれるノドジロセスジムシクイ。別に探していた訳ではないが、ワイバードツアーでセスジムシクイと関わるとは思わなかった。一握りの上級者にしか価値がわからないような難敵が続いた後で一息入れるという意味で
美しいセイキインコのオスをモーニングティーをしながら。
コダイマキエインコはトイレ休憩しながら。(続く)