Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

そろそろ限界ですね。もう。

雨上がり

久々にまともに雨が降った。せっかくケアンズに旅行に来てグレートバリアリーフに行った人には残念だけど、たまには降ってもらわないと。
この2ヶ月近く、もともと週休二日のはずが週休一日もしくはそれ以下になってしまった。手当はもちろんあるんだけど、私はがんがん働いて稼ぐよりは最低限だけ働いて残りの時間は自然の中で無言でいたり、動物を見ていたいタイプだから当然いろいろ衝突が起こる。


社長から「まだ若いんだからもっと頑張ってくれたら昇進やお金の方も考えてあげる」といわれ「全然そんなものに興味ありません」と即答してしまった。ははっ。

人並みの暮らしをして、動物探しに出かけて、稀にカメラやパソコンを買い替えられる収入さえあれば十分だ。どんな仕事でもいいから、仕事さえあればオーストラリアに残りたいという若者は無数にいるんだからそろそろ交替してもらおう。
どれだけの人が知っているだろうか?
車中泊をしていて、早朝に車のガラスが野鳥の大合唱で振動する感動を。
50cmはあるボラが川を逃げ惑い、その背後を1m以上の影が追走する感動を。

スズメ程の大きさの野鳥が、何百、何千と言う数で太平洋縦断に出発する姿の感動を。
史上20人くらいしか野生では目撃した人がいないというベネットキノボリカンガルーの姿をスコープの先50mに確認した喜びを。
ゴンドウやミンククジラが海面に飛び出し、凄まじい水しぶきを上げて10,000kgの巨体が着水する衝撃を。

普通の生活をしていたら決してわからない光景や感動を、私は皆より少しは多く知っている。
そして、もっともっと見てみたい。お金や地位など、私にとってそれらに比べたらゴミのようなものだ。
重くて持ち辛いスコープや三脚、カメラ、双眼鏡を身につけて一日山を歩いたり、車中泊したり、キャンプ生活でも大丈夫な体力があるうちに。
オーストラリアの殺人的な夏の日差しに耐えられるうちに。腰痛が影を潜めているうちに。

少しでも早くオーストラリア中の全ての野生動物に会いに。

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