Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

6度目のセスジムシクイ調査旅行 その2

午前9時で気温が35度以上になり、道のない岩山を機材を背負って歩ける状況ではなくなってくる。まあできないことはないけど我々はこれによって報酬を得るわけではなくてボランティアであり、そこまで辛い思いをしたいとは思わない。2019年以降セスジムシクイ調査は『1日あたり1調査』を基本とすることに変更されており、10時以降は移動であったりキャンプ設営であったりを除けば個人の時間が設けられている。暑すぎて何もしないけど!
ムナジロセスジムシクイ
二日目の調査でもあっけなくムナジロセスジムシクイが3−4羽出現。しかしどんどん人間から離れていくような典型的なムナジロセスジムシクイだった。先日アップしたような堂々として逃げないムナジロセスジムシクイを撮るにはどうしたらいいか?ハイドに籠るか、あるいは稀にいるフレンドリーなやつに出会うまで岩山を何週間も徘徊するかだ。


ぐちゃぐちゃのショウキバト幼鳥。あのツノは生まれながらにあるに違いないと思っていたが、確認できてよかった。


セスジムシクイ類が岩場を好む傾向があるので、同じく岩場に暮らしているワラルー達や先日アップしたようなトカゲ類と調査中に遭遇する機会はとても多い。


なお懸念された毒蛇は私は一回見ただけ。そのために蛇に噛まれた時キットの携帯や緊急通報装置、衛星携帯電話、無線機、ゲイター装着などあらゆる備えはされている。私自身もファーストエイドの資格も持っている。

ソーラーパネルの延長コードが10mあると、車は日陰に隠しつつパネルだけ日向に出すことも可能になる。ただ今回からアップグレードされた走行充電システムの能力が凄まじく、私は三日目にしてソーラーパネルを出したりしまったりすることを完全にやめた。

今後ソーラーパネルが必要となるケースとしては2-3日全く車を動かす予定がない時だとか、走行充電システムに何らかのトラブルがあった際のバックアップとして程度。


野営地で休んでいたら『セスジムシクイ!』との声がし、遅れて見に行ってみると本当にいたムナジロセスジムシクイ。セスジムシクイ調査に参加すれば見られるというものではない。ある人は2週間調査に参加して一度も見られず、翌年もう一度参加してもまだ見られていない。初期の調査では、50人以上が参加して数人しか見られなかったという伝説も残っている。私自身、参加初年度は2週間参加して1度見ただけ。2年目にコツを掴み、三年目に一気にブレイクしてそれを維持している。

さて夜になってもあまりにも暑く私はずっと裸でいたが、とてもルーフトップテントやマットレスに横になれる気温ではなく、地面に寝て見ることにした。昼寝の時にたまに使う蚊帳を下ろし、フォームマットを置いて裸のまま寝た。それでも午前0時ごろまでは暑すぎて寝たり起きたりだったが、それ以降は夜明けまで熟睡できた。このシステムは低予算で就寝定員を増やせるオススメのシステムだ。

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