Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

ティナルー湖で鳥類調査責任者をする 後編

ライトトラップ前編からの続き。今回の調査は私が責任者である鳥班の他に植物班、爬虫類班、そして最恐の「虫班」に分かれていると書いた通り。このお化け屋敷みたいなのは闇夜の森に虫班が設置したライトトラップ。

ブラックライトに蛾などが集まり、それを収集する。彼らからすれば基本的なことをやっているに過ぎないのだと思うけど、市民権のなさで言えば虫班の異様さが際立つ。こんなことして楽しいんだろうなぁキモいわぁ


鳥班はさらに三つのチームに分かれて調査開始。当初の話では調査方法も調査記入シートも用意してあるということだったのに何もされておらず、話が違うと慌てた。そもそもそこらへんの話はクライアントと直接やりとりしてニーズがわかっている受注者が前もって決めておくことだと思う。とか言ってももう現地にいるわけで、急いで立て直す。写真はハイイロオオタカの白色型。キバタンに似ており群れに紛れ込もうとすることで知られる。

日没後も出歩いて、久しぶりにみるハイイロリングテイルをゲット。他の哺乳類はスナイロワラビーやケナガワラルー、あと何かしらのネズミカンガルー。フクロギツネ、メガネオオコウモリ、ショウコウモリなど。

ちょうどユーカリが咲いているタイミングで、何十羽ものクレナイミツスイやノドジロハチマキミツスイ、ハイムネメジロなどがきていて賑やかだった。

キンショウジョウインコがまだ少数この標高(700m前後)をうろついているのは自宅ジョンストンベンドと同じ。というか車で30分しか離れていないので、キャンプせずとも毎晩帰宅しようかどうか微妙なラインだった。天気も悪かったし。

昨晩に続き2晩目もハイイロリングテイル。今回は専任の哺乳類班は存在しないので全員で哺乳類はカバーする。

私が今回一番嬉しかったのはオーストラリアズクヨタカをこうして近距離で低い位置で仕留めたことだな。ケアンズ周辺でオーストラリアズクヨタカの写真なんてほとんどないでしょう?よく声は聞くけど。ちなみに近年はスポットライティングのメイントーチとして
3000ルーメンのレッドレンザーMT18に
状況に応じて保護用の赤いカバーをつけたり外したりして運用。USB充電だしすごくいいですよ。お金さえあれば予備にもう一本欲しい。


天候が優れないにも関わらず、日曜日となってキャンプ場は大混雑。確かに今は仕事をしていない人も多いだろうし、かつ海外にも州外にも行けないし、州内であってもヨーク半島やクックタウン、バークタウンなどは依然として封鎖されてるし、特定の目的地に人々が集中するだろう。写真はキミミミスツイ。

こちらはヒガシキバラヒタキ。他にもミミジロカササギヒタキ、9種類の猛禽などが記録され調査結果はまずまず。今はそのデータ入力に追われている。まあ対価をいただけるなら全然構いません。私はこうした基本的な鳥類調査を受託可能で、近年の実績(ボランティアではないもの)としては


2018 オーストラリア野鳥の会北クィーンズランド支部 セスジムシクイ調査15日間 B班調査リーダー
2019 オーストラリア野鳥の会北クィーンズランド支部 野生のコキンチョウ調査3日間 調査員
2019 オーストラリア野鳥の会北クィーンズランド支部 セスジムシクイ調査15日間 調査運営委員兼北西部班調査リーダー
2020 (株)北クィーンズランド自然史研究 ティナルー湖スカウトキャンプ場生物調査3日間 野鳥部門責任者

などがあります。

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