Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

セスジムシクイ類調査2019 その3

山火事とスピニフェックス
山火事で焼け残った木にできた窓とそこから覗くスピニフェックスの台地。この辺りは今回の調査中で最もセスジムシクイ的環境がよかったが不思議と見当たらなかった…

と思ったら帰り際の、なんかわけわからんところで再びムナジロセスジムシクイの群れ、4-5羽。警戒心の強い集団だったため写真はあんまり撮れなかったが、たくさん録音できた。これで2度目の発見であり、まあ形になってきたかな。さすがに一回しか見つけられないまま終わっては調査リーダーとしてはちょっと恥ずかしいし。ただ繰り返しになるが、これは自由な探鳥ではなく研究者が指定したエリアを指定した方法で探すスタイルであり、本人のスキルは重要だがそれではコントロールできない部分も大きい。

求愛行動をする野生のキンカチョウ。

遠くで確かにムナジロセスジムシクイが鳴いた。一回だけ。それでしつこくその辺を探し続けると

やっぱりいた!!今回12羽め!

尾羽は垂直どころか頭部に覆い被さるほど。

さらに10分後くらい、250mほど離れた別の場所でまたムナジロセスジムシクイが現れた。これは石に飛び乗ってすぐ駆け抜けていってしまっただけで撮影できなかったが計14羽目、これ以上見つけると嘘くさくなってしまうからもう出てこないでいいよ、という気持ちに初めてなった。多くの参加者は2週間いてムナジロセスジムシクイは一回見られるかどうかなんだから。

通常ならマウントアイザには分布しないカンムリモズヒタキは放浪性があり、今年はあっちこちで見かけた。

キャンプも1週間くらいになり、かつ毎日あまり動かないとなるとバッテリーの走行充電ができない。そうすると冷蔵庫が運用できなくなるので携帯型ソーラーパネルを持つのはこちらのキャンプではもはや当たり前になった。私は2008年から携帯型ソーラーパネルを保有しているけど、当時10万円以上したソーラーパネルは真の変態しか持っていないものだった。

こんにちでも二枚ソーラーパネルを使っている人はまだ自分以外見たことはない。日本ではキャンプにそもそも冷蔵庫が出てくること自体がない。確かに週末だけで終わるのであれば氷を詰めたクーラーボックスで済むし、食材も氷だってあちこちで手に入るだろうし。


丘の上から見下ろしたアウトバックと、そこにある私道。このスケール感はどうだ。今回一番感激した光景かもしれない。

ムナグロオーストラリアムシクイに混じり、セアカオーストリアムシクイも存在する。
道は未舗装なので赤土が舞い上がり、車外にあるものは真っ赤に染まっていく。というかこれらがそもそも何に使うものかもわからない人の方が多いだろうな…。


日が傾くと、スピニフェックスは黄金に輝く。

ある野営地ではデザートローズが多く咲いていた。

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