Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

ケアンズからアデレードへ:カンガルー島旅行記

ジェットスター

(一日目)自己負担は約半額くらいで南オーストラリア州アデレードに行ける事になった。野生動物が目的で日程も短いので自由に使える日はカンガルー島に滞在する事に。右も左もわからない大陸に放り出されて彷徨うよりは、島に限定した方が攻めやすいだろう程度の企み。図鑑を見てると、珍鳥も色々いるみたいだけどそこまで追っかけていられる程時間がない。さしあたり野生のコアラ、オーストラリアアシカ、ニュージーランドオットセイ、クロカンガルー亜種のカンガルーアイランドカンガルー、ベージュ色のハリモグラ(カンガルー島フォーム)、コビトペンギン、ダマヤブワラビー、サザナミスズメ、サンショクヒタキ、ルリオーストラリアムシクイなどにターゲットを決める。
 ケアンズ?ブリスベンまではカンタスやジェットスターで片道$140くらい。ブリスベン?アデレードは諸事情により自己負担ゼロ。アデレード?カンガルー島はREX航空で片道$75くらい。ブリスベンで8時間時間があり、用事もかねて電車とバスで片道2時間はかかるゴールドコーストまで強行軍を決行。

ケアンズという田舎に住んでいると、こういう都会(ゴールドコースト)では落ち着かない。これらは商業ビルではなくみなマンションらしいが、いったいどんな人が何の為に住んでいるのだろうと思う。数年前に来た時よりも更に高層マンションは増えているけど、日本人を見る事はほとんどなかった。この一年でもJALパックゴールドコースト支店はブリスベン店に吸収され、オーストラリアンツアースペシャリストゴールドコースト店は消滅し、名物お土産屋さんが廃業し、二大日系ツアーガイド会社が合併したりとゴールドコーストの日本人マーケットは衰退の一途をたどっている。毎年10%以上日本からの観光客数は落ち込んでいるという。野鳥であればもはや絶滅は免れない程の急減。まぁ、私も用事がなければ決して行かないし。

あと、街を歩いている人の年齢層も上がった気がする。昔のイメージでは、日本の湘南的なとこだったけどオージーの家族連れが多い感じ。知り合いの凄腕元添乗員がこんな事を以前言ってた。
「日本人狙いのラーメン屋がいくつも出来てきたら、その観光地はもう終わるよ」
これは凄い名言だと思うけど。ケアンズも、頑張らないとゴールドコーストのようになってしまうぞ。
うーん。落ち着かないなぁ。車窓から、アカビタイムジオウムやオカメインコとかのケアンズにはいない鳥を見られたとはいえ、自然志向の私は早く人間や人工物が少ない所へ移動したいのだ。今回の為に無理して買った望遠レンズが泣いているではないか。

ブリスベン空港まで戻り、ようやくカンガルー島への玄関口アデレードへ♪と思ったら突然の雷雨で空港が離発着を停止。なんてこった。(willieはかなりの雨男である)騒いでもしょうがないのでロビーでぼーっと外を眺める。稲妻が夜空を走り回り轟音が響く。窓ガラスに叩き付ける雨粒。ブリスベンって深刻な雨不足で、第6次給水制限が掛かっているはずだけど?下水を再処理して浄水にまわす事も決まったはずだけど?洗車とか禁止された位だって聞いてたけど?
結局アデレードに23:00過ぎに到着。今日は長い。空港の時計が30分遅れている、と思ったら時差だった。そうかそうか、州を超えました。空から見るアデレードは、恐ろしく整然とした夜景で、宝石を縦横に定規でまっすぐに並べたような感じに見えた。
次に、宿を探さないと行けない。明日の午前中にはカンガルー島へ飛ぶ便に乗るので本当に寝るだけの宿になるから別にどこでも良く、わざわざ予約までしてなかった。ケアンズと同じように、空港には安宿への直通電話がいっぱいあるだろうと思ったらなかった。しかも、マスターゲームというシニア層の運動会のようなもの?がアデレードで開催されているらしくなかなか部屋があいていない。インフォメーションセンターの力も借りて、directors studioという三ツ星くらいの宿をとりタクシーで移動。窓もなく、椅子もなく、隣の部屋の声ははっきり聞こえる恐ろしい宿だった。なんか、「かまいたちの夜」の舞台みたいな。
しょうがない。
移動に移動を重ねた初日はこれで終わり。明日はいよいよカンガルー島に上陸です。
※カンガルー島の旅行記は17ページあります。見出し一覧はこちらです。(新しいものが上に来るようになっています)

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