Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

シドニー二度目の旅行記 二日目

キバタン朝起きると。
周囲は餌をねだるキバタンだらけに。


もういいよという感じで。
放っておいたら、キバタン達は顔を突き合わせて「この人はどうもサポーターじゃないみたいだぞ」と話し合ってトコトコと歩いて去っていった。
ハヤブサ、来ないかな。


アオアズマヤドリも何度も見た。ケアンズ周辺では近年はなはだ不安定、というか車でぱっと行けるような場所には普段いなくなっている。

ヒガシキバラヒタキはあまり人を気にしない。近くまで見に来る。


ロイヤル国立公園南部に行ってみた。シドニーからたった車で30分のところにこれだけの規模、彼方までの一面の緑が残されていることに素直に驚いた。さすがオーストラリア最初の国立公園。逆に言えば、150年程前までは今のシドニー市も全部この写真のような壮麗な緑に隅々まで覆われてたはずである。今ではもう、そのきれっぱしすら存在しない。戦慄の破壊ぶり。人、人、人、人、人、人、シドニーにはオーストラリアの全てが集中し殺到し飽和する。オーストラリア人の5人に1人以上はシドニー市民という狂気の土地となった。日本の20倍以上の面積の巨大国家としては、その一極集中過密ぶりは異常である。願わくば、ロイヤル国立公園はこのままでありますように。
熱帯雨林エリアで見られる鳥はケアンズやラミントン国立公園のそれとあまり変わらないと見て、ヒースの方を歩いてみる。ヒースに暮らす鳥はタスマニアでもおなじみだけど狙い通り一種増えた。コシアカアレチムシクイ。


ノドジロキノボリ。
シドニー付近のバードソン荒らし(?)で有名なC女史に会った。凄いよ、本当凄い。雨の中を疾風のごとく道なき山野を駆け、私が後を付いていくだけで精一杯、鳥を探す余力が全然ない程の速度。女性に年齢を聞く訳にも行かないけど推定50歳。これが国内トップレベルのトゥイッチャーというものなのか。見ていて、あー!そうだ!そうか!、と閃くものもあった。会えて良かった。
その後でバレングラウンド保護区へ。GPSに任せっぱなし、導かれるままにしていたら山の反対側、断崖の下に着いた。「目的地周辺です」と。いや、周辺には違いないが目的地はこの断崖の上ですが?大きく時間をロスしながら今度こそバレングラウンド保護区に着いたときには陽も傾きかけていた。日没で入り口のゲートが閉まってしまう。保護区の中に閉じこめられるのは別に困らないというか、むしろそうできるのなら是非したい、費用を払ってでもそうしたいのだけど要は「日が沈んだらでていけ」という事らしい。オーストラリア野鳥の会が以前運営していたセンターは椅子や机などが残されたまま打ち捨てられている。なんで撤退したんでしょう。「目的は達成された」とかいうポジティブな理由ならいいんだけど。ここの名物はどちらも希少種なキジインコとヒゲムシクイ。キジインコはタスマニアでたくさん見たからいいや、もう日没まで1時間もないしヒゲムシクイだけを狙え!ヒゲムシクイだけを狙え!と鉢巻をして銃剣を構えて藪に突っ込んでいった。(気分的に)
そしたら割とあっさりと飛んでいくのが見られ、帰り際には写真も残せた。少し若い個体のよう。それにしてもウソのように都合よくいったものだ。

ゲートが閉まる前に保護区を脱出。今日は高速道路脇のサービスエリアでキャンプ。もちろんサービスエリアといっても日本と違ってトイレがあるだけで自販機一つないけど。高速を走る車の音はやや気になったけど、ライファーが1日で2つ増えて気分は悪くなかった。まだ体調はぐずぐずしてるけど。
インスタントちらし寿司を作り、車内のDVDプレーヤーで映画「open water」を見た。金、ないんだなと思わせるローコスト映画ながらケアンズでも何度か発生している海原での置き去り事件を題材にしており、リアルに怖かった。

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