アウトバックを走っているとこうして「ライムグリーンの紙飛行機」のようなセキセイインコの群れとよくすれ違う。今日は更に南下して、様々な小鳥にとって重要な水場になっているポイントへ向かう。
「ピュイーピュイー」という声が近づいて来て見張り用の木にとまった。オカメインコのつがい。ここで下界を監視して問題がなさそうなら水場に下りる、という動きを様々な鳥が繰り返している。それにしてもメス(下)の顔がモアイに見える。
見張りの木のセキセイインコもとまる。野生のセキセイインコは尾が長く尖っている。
座って待っている間にもそこらへんでセキセイインコがブンブン飛んでいる。しかし待っている相手ではあなた達ではなく…
きた!!コキンチョウの若鳥。初期入植者による乱獲で大打撃を受け、その後も開発、放牧圧で絶滅が心配されている。話がそれるけど、数年前コキンチョウの成鳥を10m以内の近距離で撮影してアップしたら「私は野生のコキンチョウを9日間もかけて探す旅をしたが見られなかった、この写真は野生のものとは到底思えません」という失礼なコメント書き込みを受けた事がある。それは情報収集力を含めたスキルの差です…。
コキンチョウやアサヒスズメ、カノコスズメに加えてオナガキンセイチョウも整列。尾が長い。
もちろん目的は仲良く並んでの吸水。
クロオビミツスイの若鳥は、成鳥からは想像もつかない、セッカ系を連想させる茶色い背中をしている。もう少し若いと更に頭部に黄色味なども加わりまったく違う鳥に見えるのだ。
そうこう見てるうちにコキンチョウの小群も何度か飛来。左上二羽は成鳥だね。これだけ小鳥が安定して訪れる水場であれば
捕食者も引きつける。水もあるし。すぐ脇でアカハラオオタカが営巣中だった。コキンチョウやセキセイが水場にとうとう下りなかったのは多分このつがいの存在のせいである。しかたない。
セキセイインコやコキンチョウに混じってクロムネトビも何度か飛んでいた。この鳥は古い時代の猛禽類の名残を残すといわれ、道具(石)を使ってエミューの卵を割る芸当でも一部の人に知られる。内陸サバンナ地帯でちょくちょく見かける大型の猛禽類。
日本語で「クロムネトビ」と検索しても昔からほとんど何もヒットしない事からもサバンナ域で探鳥する日本人がほとんどいないか、極めて少ない事が伺える。
(続く)
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