図鑑スレーターによれば「most difficult of birds to see」
図鑑グラームによれば「one of our shyest birds」
生息している尾根へ向けてどんどん進む。
だんだんすれ違う人の数も少なくなる。美しい森。二時間程歩いて来たあるカーブにて、数分間の間に
ますます人気の無い奥地へ。緑とは、かくも美しい。でワキグロクサムラドリなんだけど幸運にも見られた。
それっぽいところでMP3プレーヤーで鳴き声を流し、反応がなければ移動しての繰り返しでまず声を発見。でもそこからが大変で、一面のシダやタソックみたいなので覆われた林床を小さな体で駆け回っているみたい。全然見えない。鳥というか、トカゲとかネズミのよう。草原でトカゲを探していると想像して欲しい。難しいでしょ?
鳴き声からして、10m以内にいる、間違いない、となってから一時間くらい戦っただろうか?それでもまるっきり姿が見えない。しかし、下草の下を移動していたらしいワキグロクサムラドリは行く手を丸太に塞がれ、いきなりひょいっと丸太に飛び乗ったのだ。オウギヒタキ?いやいやワキグロだ。あんなに尾羽を立てるのか。図鑑の印象と全然違う。すぐ丸太から飛び降り行方を消したけどとりあえず見られた良かった。これでラミントンの固有種的なものはほぼ達成だ!
気がつけばどんどんジブリ的な森に。なんか出てきそうだ。
ラミントン国立公園の日が暮れる。今日は遅くなりそうだ。目的は達したので急いで帰ろう。厳密には、この辺りはニューサウスウェールズ州に入る。尾根を超えつつ州境も超えたのだ。毎日20km以上山を歩く日々。
完全に夜に。夜の山は特別な人の世界、と思っていたけどとんでもないのが出たのは前々回書いた通り。ラミントン国立公園最終夜はまだ続く。