Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

シドニー旅行記4 海上探鳥開始

太平洋で見る夜明け
狭い船室の二段ベッドの中。目を覚ますと朝の5時半だ。まだ真っ暗だろうなとおもいながら船室を出た所にある8人部屋を通り抜けると大半のベッドはもぬけの殻。おおっ!?階段を上がった所にあるラウンジに行くと、既に完璧に食事が用意され、そこももぬけの殻。おおっ!?デッキに出て見ると、まだ外は暗くて何も見えないだろうに待ちかねたバーダー達が既に海上を擬視している。気合い入ってるなぁ。


ラウンジで朝ご飯を取り、歯磨きをしベッドに戻って支度をする。Chiemomoさん、もうみんな始めてますよと声をかけると「んん?おぉ…」と起きだして来た。喫水線より下にある、暗い船室でカメラ等を準備して下を向いてがさごそやっていると、なんだか胃に変な感じが…これが乗り物酔いと言う奴か!デッキに戻り、我々も合流。胃の不快感も消滅。GPSによれば、現在地は海岸線から200km近く沖合。大陸棚の外側になるらしい。

誰かが叫ぶ。「Grey-faced Petrel!」くっ。まだこんなに暗いのに。やはり見慣れている人は違う。しかし、Grey-faced?図鑑には無い名前だけどおかしいな、と学名から見て見るとハネナガミズナギドリGreat-winged Petrelの亜種になっている。こちらではもう別名が付いているのか。と言う事でカオジロハネナガミズナギドリ(仮称)。


正面顔を拡大すると面白い。


そのカオジロハネナガミズナギドリ(仮称)よりずっと額の白色部が小さいハネナガミズナギドリ。この日一番沢山見た種類。
変な顔の鳥が飛んで来た(オーストラリアシロカツオドリ)。


クビワ、ことクビワオオシロハラミズナギドリ。乗組員の人が朝ご飯のオーダーを取りにやって来た。あれ、さっきラウンジで食べたのは?朝食の前の早朝食?でも、360度水平線の大海原、空気も美味しくこの船旅中に一日に数回出てくる食事を私は全部食べ続けた。デッキでもぐもぐやっていると、誰から「アホウドリ!」と叫ぶ。あの巨体が波間からふわっと垂直に浮かび上がった。

でかいでかい。何しろ羽を広げた長さが最大で370cmにも達する事もある、現世の空では最大の生き物の一種。

逆に、なんかすごいちっちゃいのが船縁に!アシナガウミツバメ。「最大の鳥と最小の鳥が一緒に出たな」と誰かが言った。アシナガウミツバメは私が持っている「世界の渡り鳥アトラス (ISBN 4-315-51544-2)」によれば体重32グラムながら南極から北極圏近くまではるばる渡りをするという。

醜いアヒルの子のようなワタリアホウドリ幼鳥。

と、成鳥が遠くから泳いで船縁まで様子を見に来た。あの3mとかある長ーい翼をどうやってこんなに綺麗に折り畳んでいるのかいまいち想像できない。背中はレース模様になっているのだな。ふむふむ。こちらもある意味アヒルのように見える。(ワタリアホウドリは最新の分類では5つに分けるけど、まだ標準和名もそろっておらず現時点では単にワタリアホウドリとしておきます)

ミナミシロハラミズナギドリ。

カワリシロハラミズナギドリ

ポイントを移動した後は若干顔ぶれが替わりオナガミズナギドリ。
クロトウゾクカモメ。

卵の黄身のようなコアを持つ、未確認遊泳物体 「USO」が出現。

水揚げされました。

今となっては思い出せない何か。メモの順番によるとヒメミズナギドリかと。


ハジロアホウドリ。

再びクビワオオシロハラミズナギドリ!朝方よりはちゃんと写った。

クロミズナギドリ。真っ黒な鳥が日没前に…。もう少し早く出来てくれ。
ってだいぶこのページも長くなって来たのでここら辺で。

Exit mobile version