Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

チラゴー キャンプ一泊二日 その2

バランシングロックまだ15時。とりあえずコウモリの写真が撮れたので、どんどん生き物探しをしたかったけど明るいうちにキャンプ地を決めてテントを設営しておかないと後で面倒な事になるから移動。今晩のキャンプ場は、というか…
「ウチは敷地がすごく広いからさぁ、その辺でテント張って寝ていいよ、$7ね。」
といった場所。しかも着いたときは無人。とりあえずテントを張ってしまって、【誰もいないので勝手に貼りました。日没頃に戻ります】とメモを貼付けておいた。


日が沈む前にロックワラビーを探しにいった。政府が作っているチラゴーインフォメーションマップにはオグロイワワラビーがいると書いてあったからだ。探せど探せど見つかるのはおなじみのマリーバロックワラビーばかり。今一度持ってきた哺乳類図鑑を開いてみるとクィーンズランド州北部には分布していない事が判明
よく見ると「骨が見つかっている」と書いてあった。紛らわしい。骨がでると言う事は近年まで分布していたのかしら。何にせよ時間を無駄にした。

いぶかしげなビロードヒラハシ。


ハゴロモインコとホオアオサメクサインコとの珍しい混群。というか2対3。

アボリジニによるちょっとしたロックアートもある。

レンジャーによるガイドツアーでないと入れないドナ洞窟の出口へ行って見る。もちろん鍵がかかって入る事は出来ないがそれでいい。昼間は観光客でごった返すのに夕方になれば誰一人いない中で静かに日没を待つ。チラゴーのような観光地でも、こうしてちょっと過ごし方を変えると誰にも会わない。
洞窟の奥から高い音が時々聞こえる。コウモリに間違いない。日没とともに一斉に飛び出してくるだろうと90mmレンズを付けマニュアルフォーカスにセットしてじっと待ったが2-3匹小さいのが飛び出していっただけで撮れなかった。シーズンならもっと居るはずだが仕方ない。テントまで戻るとようやく管理人みたいな人に会えた。トイレは一応あそこ、シャワーはあれだけど壊れてる、お金は帰るときでいいと。まるでやる気はないようだ。誰も泊まってないし。そもそも看板すらまともに出ていない。

寒くなりそうなのでまず火をおこして夕ご飯を作る。人気のないキャンプ場には適当な枯れ木が沢山落ちていて、しかもそれがユーカリときている。ユーカリの枯れ葉に火をつけるとバチバチと音を立てて燃え上がった。山火事の元だ。これならどんな素人でもたき火が出来るだろう。


お客様が。
人差し指の第一関節くらいある。体長云々よりボリュームがすごい。大群で襲撃されたら命に関わりそうだ。

夜になると一面の星空で、月が無いのに自分にうっすらと影が出来た。少し離れた所を流れる小川がBGM。星空とたき火と温かいご飯。脇には快適なテント。誰もいない広い土地。全てに満たされ、穏やかに火を見ていたらあっという間に時間が経っていった。

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