Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

晩秋のメルボルン クビワミフウズラと海鳥観察船その4

ヒメクジラドリ
「クジラドリ」という日本では馴染みのない名前からは大きな鳥を連想するけど、実際はウミツバメと並んで一番小さい部類であるヒメクジラドリ。不用意にオオフルマカモメの近くを通ると捕食されてしまうこともあるくらい。軽さを活かして水面を跳ねるようにして餌を取る。

ニュージーランドアホウドリの若鳥。

キタオオフルマカモメ。私はミナミオオフルマカモメが欲しいのだけど、この10年で繁殖地に問題があって急減していると聞く。

ノドジロクロミズナギドリ。5月という時期、そして今日の海況いずれもいい時期なのにこうして出る海鳥は既知のものばかり。もっとレア系の南極圏の海鳥が混じっていいはずなのに…。と船上のオタクたちがぼやいていた頃…

「キョクアジサシ!」という叫び声に騒然となる船内。マジか!それはライファーだ!ん?若鳥だぞ!?大丈夫か?間違いないか?と思ったら写真判定でシロビタイアジサシに決着(涙)。いい時期とはいえ、12回も乗っていればライファーが出なくてもおかしくはないが、ベストシーズンでまさか一種類も増えないとは…。
流していた釣り針に帰り際に途方もないサイズのマグロがかかり、30分がかりの大捕物になった。何百キロって言ってたかな、忘れてしまったがこんな怪物が海中を泳いでいるような豊かな海域なんだ。

船を降り、この日の宿を探す。昨晩は徹夜で運転してきての今日は一日漁船で荒海に揉まれておりさすがにおじさんはシャワーを浴びてゆっくり寝たかった。今回実はこの海鳥観察は当初の予定にはなく、クビワミフウズラとメルボルン湿地帯の下見だけのつもりだった。海鳥観察船を予約を試みたら「もう満席、キャンセル待ちに入れとくけど八番目だから(無理だろうね)」と言われたので忘れていたら出発2−3日前に電話があって行けることになった。そのためにレンタカーを延長し、こうして宿をとり、海鳥観察船代を払い、そしてフライトを取り直すことになり7−8万円の出費が重なったのに一種類もライファーが増えなかったのは正直痛いなあ。まあ乗船回数=識別力である海鳥観察の世界において無駄なことはないが。

超寒い翌朝。ここはオーストラリアの南海岸だった。朝霧の草原の中をメルボルンへ戻る。

ケアンズへのフライトまで少し時間があり、再びメルボルン郊外の大湿地帯を覗く予定だ。私がどれだけそこを気に入っているか、お分かりいただけると思う。

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