Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

パース探鳥記2017 その4

ニシオグロインコ

運転中にユーカリの木の上でパッとインコが動いたのが見えて停車。特徴であるはずの長い尾をどこかに忘れてきた(ニシ)オグロインコ。尾がないと全く違う、アオバトか何かにさえ見える。


おそらく日本語のwebでは初登場となるニシノハラムシクイ。広大な草原で鳴いているのを見つけだした。こういう「普通種じゃないもの」を「圧倒的に短時間で」見つけるのがガイドであり、普通種のみを倍の時間をかけてみるだけでよければ不要かもしれない。ただ多くの人はそれを人生の残り限られた貴重な時間の浪費と考える。


時速100kmで運転しながらでも、かなり上空にトビに混じって浮いているアカヒメクマタカに気がついたりする。


地域固有種のユーカリインコはどこかで頭をぶつけてきたみたいだ。リクエストされていたキョウジョスズメもここで近距離で見られた。


オオイワトカゲだ!!King’s Skinkこと地域固有種のEgernia kingii。どこかに尾を忘れてきたようで何か私の知らない珍しいマツカサトカゲが出た!かと一瞬思った。


ニジハバト。ケアンズにはいないがオーストラリア全国に幅広く分布する。


美しいオスです。


まさに虹のような翼!


弟分のチャノドニジハバト。数はこちらの方が少ない。左がオス。


さて、パースから南下を続けていよいよオーストラリアの南海岸まで到達した。このエリアには地域固有種が3つまとまって分布しており、いずれも観察や撮影が非常に難しいことで有名。オーストラリアでは「あの南西部のトリオ」で通じる。トリオとは、シラヒゲドリ、ハシナガヒゲムシクイ、ノドジロクサムラドリ。特にノドジロクサムラドリは「オーストラリアでも最も撮影が難しい相手」とも呼ばれる。

おや?風に乗って微かに鳴き声が…?


なんと!30分もしないうちにトリオの一角ハシナガヒゲムシクイを撮影。近くでは別の個体が道を横切って行くのも見えた。ノドジロクサムラドリは声はするが「2m先の茂みの中で10分以上鳴き続けているのに全く見えない」という流石のゴーストっぷり。そんなバカな?と思われるかもしれないが、海岸の密生した植生と彼らが地上性のためである。そのあまりの見つからなさから、長年絶滅したと考えられていたほど。明日と明後日で徹底的に張り込むしかなさそうだ。シラヒゲドリは声もしないなぁ。


ウスアオオーストラリアムシクイ冬羽。


パース方面のモモイロインコの固有亜種roseicapilla。トサカが大きく、ピンクも濃くてオーストラリア北部のそれよりもずっと綺麗である。


うわぁ大変だ。


ハシブトカモメ2年目。

明日からはトリオに集中すべく僻地へ移動して3泊。車を使っても周囲に一軒の飲食店もないという厳しさである。

Exit mobile version