天気がいいときのタスマニアの風景は見る物を圧倒させる。凄い色彩!しかし寒冷地であることに加え強風の名所なので、天気が悪いときは暗澹非情の土地だが。
オーストラリア南部に多いロウバシガン。上野動物園元園長の小宮さんを以前ガイドさせてもらった際、草原にて「ロウバシガンの声がするぞ」と言われるので、よくそんな声までご存じですねと尋ねると「ロウバシガンを日本で初めて繁殖させたのは私だから、よく覚えているんだ」という事があった。
←背を向けて去って行く大量のロウバシガン達(笑)
今だから書けるけど、あのときのツアー参加者は小宮さんに限らず他の方々も生き物系日本代表クラスの恐ろしいメンバーだった。それでもホームグラウンドのケアンズであれば誰が来ても自信はあるけど、タスマニアでは不安だったが結果は成功に終わった。今後は〇〇会にとってオーストラリア各地遠征時の指名ガイドを頼みますと言ってもらえた。
寒冷な気候のタスマニアには心動かされる古い木造の建物が多い。熱帯のケアンズでは酷暑と虫の多さと雨の多さとサイクロン襲来で、結局エアコンの効いたモダンな鉄筋住宅が一番居心地がいいという面白くも何ともない現実があるが、もう少し涼しい所を選べば大好きなアンティークな暮らしもできる。今かなり興味のあることの一つ。
移入種のアナウサギたち。ケアンズを含むオーストラリア北部では暑すぎるためウサギはほとんど定着していない。ヨーロッパ人が持ち込んだ様々な生物は、多くが悲鳴を上げてオーストラリア北部からは逃げ出した。こんな暑くて痩せた土地に住めるか、と。
ケアンズやクィーンズランド州北部で見られるハリモグラは黒いが、カンガルー島やタスマニアでは地毛が茶色系統。そしてその数も多く、日中にどうどうと活動している。
寒いタスマニアには昆虫は少ないが、ゾウムシ。
シラガカイツブリ。
盗み食いをしているのを見つかった、ような顔のキイロオクロオウム。
日本やケアンズに引きこもっていないで世界を旅しましょう。この程度のビーチなら人っ子一人居ないのがオーストラリアだ。
無人の沿岸線。日常のささやかな幸せよりも、もっと大きな幸せを。何をしていても人生の残り時間は減っていく一方だから。うじうじしていると、そのうち人生に大差がつく。
そしていよいよこの旅の二つ目のハイライトへ進む。
『オーストラリア版 マサイマラ国立公園(ケニア)』と私が呼んでいる某草原へ…