クィーンズランド州北西部を単独で１１日間キャンプしながら旅をしていた時の、おもに風景映像をつなげたもの。
２０１５年のお正月明けからおよそひと月半、タスマニア、日本、アメリカ、コスタリカ、カンボジアと滞在しながら仕事をしていた。それらの場所には多くの魅力がある一方、目を背けたくなるような悲惨な暮らしも同時にあった。鉄条網と電流柵の檻のような中での人々の怯えた暮らし、貧困とゴミとライフルと短い平均寿命、そして人間が寄って集って自然を破壊し尽くし生物を殺し尽くしたたあとの残骸である都市部。
あふれる天然資源と広大な国土という恵まれた財産を、極めて少数の人間で山分けしているオーストラリアの自然と経済双方の豊かさや治安の良さは少なくともこの数カ国の中では目立ったものであり、この幸運に感謝しつつケアンズのガイド／宿／食事などが少しづつ今より底上げされれば野生動物観光地としてさらに盤石になると思った。少なくとも今までで私が「ケアンズでは相手にならない」と叩きのめされたのは、大型哺乳類がウジャウジャいて現地観光業も完璧な体制のケニアの大草原だけ。でも真似できる良い箇所は各国にも少なくない。
