Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

アリススプリングス10(シロビタイキバネミツスイ)

Mt.Corner

遠景はコーナー山。普通の感覚を持った人なら、「登ってみたい、あの上に立ってみたい」と思うはずだけど残念ながらこのあたり地平線の彼方まで私有地である。オーストラリアの私にとって一番の魅力は空間的余力。オーストラリアの人口2000万人は激増を続けて次の世代中には減り続ける日本の人口を抜き去るそうだが、せめてあと40年は静かな土地が残っていますように。


ウルル(旧名エアーズロック)から30km程のまた別の山塊オルガ。


SFで人類がこういった崖にくっついて生きている、というのがあったと思うけど景色が浮世離れしている。


咲き誇るHoney Grevillea(Grevillea eriostachya)グレヴィレア・エリオスタキア)の花にシロビタイキバネミツスイが数羽来ていた。花を追って砂漠を放浪するこの鳥は初見。


初見の鳥を撮っている時間が人生で一番幸せかな。


オーストラリア国内では初見になるものがもう残り少なくなってきたのが気がかりだが…





ウィチェティーグラブがよく住んでいるのがこういったウィチェティーブッシュ(Acacia kempeanaアケイシア・ケンペアーナ)の根。ケアンズ周辺でも近縁のアカシアは存在する。


ウルル(旧名エアーズロック)。素晴らしい所なのだけど観光地過ぎて感動はそれ程ない。以前テレビ番組の仕事で近くまできたけどプライベートでは初めてなので後日登ってみる事にした。
麓では毎朝先住民ガイドによる無料ツアーが行なわれているので参加。

彼は英語を母国語として使うけどもともとの言語は近隣数百人が使っているだけの絶滅寸前言語で、いじわるな観光客が「今の英語での説明を部族語で試しにいい直してみてくれ」といわれて非常に苦労していた。

まぁ、ほんと、英語って凄いと思う。日本語だけで生きていれば世界は二桁狭く、限られたものになっているだろう。




ケーキのような四角形で知られるウルル(旧名エアーズロック)も一周して見ると様々な凹凸がある。


ウルル登山は一日目の挑戦は登山口に着くわずか1時間前にゲートが閉鎖され(雨の危険)断念。2日目は曇りで、やはり雨の危険ということで終日閉鎖。3日目も終日閉鎖。最終4日目にようやくゲートが開き登る事ができた。

聞きしに勝る急斜面でなんのとっかかりもなく、これまで40人が転落死しているというのもむしろ少ないくらいに感じた。登っているのは日本人が多かった。ウルル(旧名エアーズロック)を訪れる人の数はオーストラリア人が多数だけど、彼らはあまり登ろうとしないのは先住民への畏敬というよりは単に面倒/関心がないからに感じる。

オーストラリアの無数の国立公園をこれまで訪問してきたが、登山道やルートの少なさにいつも驚かされる。日本なら全てのピークへの道ができ、縦走路ができる。




ウルル(旧名エアーズロック)山頂近くにて。奥がオルガ山塊。

Exit mobile version