Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

セスジムシクイ調査ボランティア三週間 その1

氾濫原オーストラリア野鳥の会が主体となって一年おきにおよそ数回、辺境の岩山に分布する希少種であるムナジロセスジムシクイとカルカドンセスジムシクイの生息調査が行われてきた。大半は人里から離れた険しいエリアであり、大型4WDが望ましく、寝泊りはすべてキャンプだ。それも、トイレも水道もない完全に原野での。

そんな僻地での4週間もの調査を率いるのは野鳥の会の元会長の博士だが、その他のメンバーはすべてボランティアによってまかなわれている。オーストラリアの野鳥界の凄いところは、そんなハードな原野調査に博士号を持った人が大勢【無償で】【何週間も】参加してくれる点だ。ちゃんと雇用したら1週間で1000万円はくだらない人員だろう。これでは自然科学系で食べていこうとする若い人はたまったものではない、と言いつつ私も会社を休みにして協力してしまうのだけどね。

4週間の調査のうち私は後輩を一人連れて2週間だけ参加。ただ現地までケアンズから1500km片道3日かかるので、日程としては3週間に及ぶ。




とりあえずケアンズからまずは西へ突っ走る。初日はジョージタウンでキャンプ。食事当番は1週間ごとに交代、ガソリンは割り勘。私の車なので運転は9割がた私が担当。


いつ来てもジョージタウンの夜明けは美しい。アウトバックが海辺に大きく勝る点は、そこに人間が桁違いに少ないことにある。沿岸部はそうはいかず他の人々との共有になるのは気分の高揚がまるで違う。


カバンに何か乗ってる。


そんなところに乗ってると何千キロの彼方まで連れて行かれてしまうぞ。もしかして亡命希望者?


その数分後、ダイサギがカエルを加えて飛んで行った。


先々週来た時に営巣していたトビは健在だった。よく見るケースで、キンカチョウが間借りしていた。


反射で不思議な水の色の中を泳ぐアオマメガンのペア。


なんとも素敵な模様です。


別ペア。オスは若そうだ。


アウトバックはモモイロインコの安住の地。


翌日、さらに西へ進みお気に入りのアンティークな店に着く。アンティークを売っている店なのではなくて、店自体がオーストラリアでも現存する最古の一つという古いもの好きにはたまらないところ。これはほとんどテーマパークか映画のセット級の店ながら…


戸だなで普通にジュースとか水とか売ってる。


このミスマッチ感にめまいがする。前回来た時はバターを買ったのを覚えているが、今回は何だったか、軽く賞味期限が切れていそうな何かを買ったが思い出せない。気に入った店や人にはお金を落とさないと無くなってしまうよ。

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