この絶滅寸前のインコを救うため、道路など一切ない広大な原生地帯の奥地にて保護活動がレンジャーやボランティア達によって続けられている。写真中央の人工物は試行錯誤を重ねた結果のアカハラワカバインコの巣箱で、その50cmほどうえにインコがとまっているのが見える!
アカハラワカバインコはオーストラリア本土南岸で暮らし、繁殖のためにバス海峡を越えてタスマニア島南西部へ渡ってくるというインコやオウムの仲間では非常に珍しい「渡りをする」種である。いくら人工繁殖を進めても、渡りを知っている天然個体群が2013年に出版された本の時点で残り二十数羽では野外絶滅はもはや免れないであろう。オーストラリア本土南岸の広範な範囲においてアカハラワカバインコの可能性がある沿岸部をオーストラリア野鳥の会が人海戦術で一斉捜索しているが、それでも見つかるのは一羽や二羽であり彼らの最後の繁殖地であるタスマニア南西部の原生地帯奥地以外でアカハラワカバインコに出会える確率はもう天文学的に低くなってしまった、
これらの写真は、そんな至宝ともいえる野生のアカハラワカバインコの自然な姿を撮った物だ。(2015年初頭)
数年後にはもうフィールドで見られなくなる。
わずかに生き残った最後の何羽かが
命がけで海を渡り、この原生地帯の奥地へ集まってくる。
なおも子孫を残そうと。
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