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アリダマ

アリダマ
ドリアンから葉っぱが生えたようなアリダマ。又の名をアリノトリデ、アリノスダマ。名前からも分かるように、蜂の巣構造の内部にフィリドリスアリ(Philidris cordatus)など小さなアリが沢山住んでる。いわゆる多肉植物で、しかも着生植物。アリダマは、内部にアリを住まわせる事によって防衛と、それからアリの死骸や排泄物を栄養としている変わり種。まぁ着生植物はいろいろ大変だ。


更に不思議は続く。
ケアンズ周辺やケープヨーク東側にのみ生息するアポロニシキシジミ(Hypochrysops apollo)はこのアリダマに卵を産む。幼虫はフィリドリスアリによって内部へ連れて行かれ世話される。幼虫が甘い蜜を出すため。幼虫が夜にアリダマの葉を食べに外へ出かけるときはフィリドリスアリは護衛に付いて行く。幼虫からサナギになり羽化すると、フィリドリスアリはアリダマに出口を作りお見送りする。
三者による共生。

追加情報
学名 Myrmecodia beccarii
英名 Ant Plant
和名 アリダマ、アリノトリデ、アリノスダマ 時と場所 マングローブボードウォーク

共生については、John Beasley著の”PLANTS of Tropical North Queensland”内の記述を参照しました。

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