Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

逸話 ウォディエティア・バイフルカータ

フォックステイルパーム“フォックステール・パーム”の名で世界的に流通し、もっとも人気のあるヤシであるウォディエティア・バイフルカータ。手前の二本がそう。
ウォディエティア・バイフルカータが発見されたのはたかだか35年程前の事で、それもケープヨークの角の、マイナーな国立公園の、ある谷だけに自生していた。これを現地アボリジニのウォディエティさんが、「こんなの知っておるか?」と白人の植物学者に手渡したのがウォディエティア・バイフルカータ、”フォックステール・パーム”である。もちろん学名はウォディエティさんの名から来ている。




キツネの尾のような形状の美しい葉と、大きく鮮やかな実をつけるこの一属一種はまたたくまに世界に知られる事となり、IUCNのレッドリスト入りによって更に高額で種子が取引されケープヨークの端のマイナーな国立公園の、ある谷めがけて密猟者が殺到、様々な政治的なスキャンダルにまで発展した。


ウォディエティア・バイフルカータの花や熟す前の実。

学名 Wodyetia bifurcata
英名 Foxtail Palm

ところがウォディエティア・バイフルカータは大変丈夫で成長も早く、ケアンズやフロリダなどで爆発的に栽培され発見から35年後の今ではまったく普通の庭木、街路樹である。このサクセスストーリーは、同じくオーストラリアのウォレミ松の発見から拡散と合わせて語り種になっている。
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