Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

植林には最初にマカランガス

Macaranga tanarius

オーストラリアには6種類が分布しているマカランガ(Macaranga)の仲間。これはマカランガ・タナリウス。マカランガの仲間はケアンズ周辺の植林において、個人的には最優先で植えるべき植物と思っている。

こちらはマカランガ・マロトイデス。なぜマカランガスは植林で最優先されるべきか?それはまるで傘のように広がって急速に成長し、それまで丸裸だった土地を日陰とするから。雑草や外来種は日陰に弱くマカランガスに対抗できない。

一方日陰に強いのはもともと暗い所で育つ熱帯雨林の植物達なので、マカランガスが日陰を作って外来の雑草から土地を護っている間に熱帯雨林の在来種がすこしずつ自然に再生してくる。マカランガスが急速に築く大きな日陰は水分の蒸発を押さえ、水やりの必要性や回数も減らす。マカランガスの実はキバタンを始めとする鳥類の食べ物なので、鳥が集まりかれらが自然に他の在来種の種子を糞として土地に運んでくる。そうこうしているうちに短命なマカランガスは短い寿命とその役目を終えるだろう。幾つかの手順やテクニックはあるが、こうして正しく自然に任せていれば森林は再生していく。
手遅れ過ぎる土地を除き、いちいち人間が一本一本様々な種類の苗を植えて水を供給し続ける必要はあまりないのだ。

学名 : Macaranga tanarius(1枚目)Macaranga mallotoides(2枚目)
英名 : Blush Macaranga(1枚目), Brown Macaranga(2枚目)
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