Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

船の残骸

船の残骸置いてあるのか、捨ててあるのか?

昔「孤島の冒険」というタイトルのノンフィクションを読んだ。船から転落して着の身着のままで無人島に漂着した少年が何年か自給自足サバイバル生活ののちに発見されるという内容。「生きる上で必要なものなんて実際はほんの少ししかない。よく切れるナイフと頑丈なズボンだ」という言葉はめちゃくちゃカッコいい。私ももっと余計なものを捨てないといけない。つい最近まで、半年ごとに引っ越ししてた。歩いて引っ越しが出来るくらい持ち物は少なかったけど最近は少し堕落している。主人公は最後の辺りは嵐の後に流れ着いた船の残骸を改造してそれを家にしていた。
船って、外から見てるより内部は倍くらい広く感じるもの。この写真のやつにも掃除すれば十分に住めそう。ああ、そんな生活は楽しそうだなぁ。生活する上で冷蔵庫、カメラやパソコンの充電など多少の電力が必要だけど小型の発電機+車にサブバッテリーがあれば問題ない。


というより、船じゃなくてもロッジ型テントでも事は足りる。問題は、日本では河原や山の中でキャンプしててもよほどでなければ追い出されたり怒鳴られたりしないけどオーストラリアでは害虫駆除のごとく取り締まられ、法律でもキャンプ場以外での屋外寝泊まりは禁止されている事だ。だから、そういった暮らしや滞在がしたければまず私有地を用意しなければいけない。なんか矛盾してるなぁ。オーストラリアという国は時として社会主義国家的な管理好きな面を見せる。”庭には芝を植え、6cm以上に伸びないように常に手入れしなさい”という法律なんか頭がおかしいとしか思えない。
日本にいた頃はあちこちの湖岸や山中、河原で一人テントで多くの夜を過ごして楽しかったけどオーストラリアではそれが出来ない。人がいっぱいいて酔っぱらいが騒いでいたり、フル装備で家にいるのと変わらないようなキャンプ場でキャンプして面白いんだろうか、と思う。男は、荷物は少なくジプシーや渡り鳥のように自由でなくてはいけない。
この船を見ながら、そんなとりとめの無い事を考えていたら怪しまれたのか早速警察がやって来た。うるさいのだ。私は、ケアンズよりもっと人のいない土地へいずれ逃げないといけないのかもしれない。

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