Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

空一面のオオコウモリの川

空一面のオオコウモリの川
3mを超える満ち潮の日。今日は干潟でしっかり写真を撮りますよ!と機材を詰め込んで車のキーを回したらエンジンがかからない。ライトもラジオもパワーウィンドウも動くのでバッテリーじゃない(バッテリーなら話は簡単だけど)。まだ、1年ちょっとしか乗っていない新車なのに…。しょうがないので一旦機材をおろしJAFみたいな所に電話して「45分でいきます」と言われたのでぼんやり待った。ふと思い出して、アクセルを全開にしながら何回か試したら怪しげな音を立てながらもエンジンがかかったのでJAFをキャンセル。工場に後日持っていく予約をした。
あーあ。もうあんまり時間がないので干潟は手ぶらでちょこっと覗く程度になってしまった。潮が満ち、シギチ達が飛び立つのを見届けてから帰ろうとすると広いケアンズの空を南北に黒い群れが途切れる事無く伸びていた。(写真は翌日のものです)


天の川ならぬ空を貫くメガネオオコウモリの河だ。川幅は50m級。長さは3km以上はありそう。これほどのまとまった大規模な移動は初めて見る。
これはすごいねぇと思ってケアンズセントラル屋上へ移動しそのままずっと見てたけど、40分立っても河の流れは収まらない。北から南へかけて、途切れる事無くメガネオオコウモリが流れていく。ざっと3万といった数だろうか。河の源流となっているのは、最近メガネオオコウモリの集結が著しいマナンダ地区。双眼鏡で覗くと、竜巻のようにその森から絶え間なくコウモリが供給され空へ舞い上がっているのが見えた。
私が観察を始めてから50分を過ぎた頃、ようやくマナンダ航空基地からのオオコウモリ飛行隊の出撃は完了したようで、トリニティインレット方面へ降下していくのが見えた。

Exit mobile version