Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

抑止力

節水に協力しましょう「”節水に協力しましょう”」という掲示は近年ほとんどの宿泊施設の洗面所や浴室にあると思う。はたしてどの程度効果があるのかどうか。
←でもこんな内容だったらどうだろうか?この案内は私が時々泊まる宿に設置されている実物である。以下前半の和訳。
『水はこの地域では貴重なものにつき、長時間のシャワーはダメです。さもなくば私たちがかつてやっていた古い方法に立ち戻らなければいけなくなります。興味があれば別紙の図を見て下さい(中略)なお3分間の時間制限を超えてシャワーを浴びた人は誰であれ海に放り込まれます』


「図解 温水シャワーの方法」
『ロープを壁のフックにかけて、キャンバス地の水入れが低い位置に来るようにします。そこに水を四分の一程度注いだら火にかけておいたヤカンの湯などでお好みで温度を調節して下さい。あとはロープを壁の高い位置にある方のフックにかけ、赤い栓を開ければ3分間分の温水シャワーの準備は完了です!雨水のみ使用可。節水して下さい。』
この真剣さがとても怖い。
これが抑止力というものだ。わずか二枚の紙切れの掲示で宿泊客は震え上がり、最小限の水や電力しか消費されない。それだけではなく、部屋だって汚したままチェックアウトしたら追いかけてきてやはり海に放り込まれそうな恐怖心もある。そして宿は奇麗に使われるだろう。
政治家は大いに参考にするといい。

Exit mobile version