Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

1200km走って車検を受けに行った話の続き



当初は往復1000kmと書いたが、実際は1200kmあった。それにいろいろ寄り道をしてキャンプしたりしているので合計二泊三日、1700kmのキャンプ旅行になった。写真は前に来て気に入った超マイナー国立公園の奥。国立公園管理局自身のホームページ上でも掲載し忘れているくらいさびれきっていて、いつも誰にも会ったことがない(レンジャーすらいない)し、恐らくここで夜を明かした日本人は私が最初だろう。そして二人目が来るのは20年30年後の事だろう。


「そんな所に一人で寝ていて気持ち悪くないですか」的なコメントが時々来る。反政府勢力とか強盗がでるというなら別だが、毒蛇、サソリ、毒蜘蛛、クロコダイルくらいならむしろ撮影したいので歓迎です。それからオーストラリアの北部や内陸部には「怖い話」とか「心霊」的な物が存在しないのがいい。なぜそうなるのか、というのを学のある人と議論したことがあるけど「あまりに暑すぎる」「あまりに楽天的すぎる国民」「あまりに日光が強い」「主要国幸福度ランキング四年連続一位の国。皆ほぼ成仏している」といった意見が出た。オーストラリアの子供達が怖がる怖い話とは、「海で泳いでいたらサメが」「川で泳いでいたらクロコダイルが」「池で泳いだら住血吸虫が…」など泳いでいる関連が多い。実際にオーストラリアでは現役の首相までが海で潜って魚を捕っていてそのまま行方不明になり、未だに発見されていない(ホルト首相事件)。現役の国家元首クラスが魚を捕るため海に潜っていてサメに飲み込まれたりする国は世界でオーストラリアだけだと噂された。


つまりオーストラリア人のように水を見たらやたらと泳ぎまくらなければ結構安全。ここで椅子に座っているだけで6種類もの猛禽類を見た。何となく渡良瀬遊水池を彷彿とさせる。
おまけで足下にスポテッドパイソンもいた。人間など滅多に見ないのだろう、すごい怒っていた。この辺のヒメニシキヘビ属は見たい人は見たいだろうな。もったいない。

学名 : Antaresia maculosa
英名 : Spotted Python




このひとけのない大湿原に沈む夕日を見るべく西側が開けている堰堤の上にキャンプを張ったのだが、結局最後まで晴れることはなかった。


一夜明けて。見事な燃えっぷり。オーストラリア名物山火事。
日常的な物なのでオーストラリアの人は何の関心も示さないが、海外の人は驚く。




消火活動さえしない。すぐに元に戻る。


地下水をくみ上げる現役の大風車。オーストラリアらしい被写体でスキ。


ユーカリの種子。国立公園なので、写真を撮るだけで元に戻す。


野生のモモイロインコ達。
そしてここがわざわざ往復1200kmも運転して訪れたアウトバックの車体検査場。運輸局の二人の係官はめちゃくちゃいい人達だった。こんなところまで来た日本人はおまえがはじめてだぜマイト、と毎月のようにどこかで言われることをここでも言われ、意気投合して飲みに行きそうになった。


隣で修理中のトラックがオーストラリア映画マッドマックス的だ。マッドマックス3もう観た?




歴史的木造建築のパブ。さすがにもう使われていなかったがもったいない。(続く)

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