Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

母案内ツアー2014その1

トルガ ウッドワークス長い事ケアンズに暮らしているけど、母が三度目の訪問。若い頃とは別人のようにインドア派になった母は代名詞だったボロ軽自動車での長距離ドライブなどは遠い昔のことであり、料理をしたり部屋を飾ったり、革製の小物を磨いたり木製の小物を磨いたり、とにかくその辺の物を磨いたり、地元の喫茶店を巡ったりするのを楽しむような年になった。特に木製品好きは昔からである。トルガ村にあるウッドワークスは2度目の訪問。


大鋸屑が舞い上がっていた工房は姿を消し、そのスペースはギャラリーになっていた。それはそれで良かったが、じゃあ今は一体どこで作っているんだ?


お金があれば全部欲しいような物ばかり。


ウッドワークスは料理やコーヒーも美味いのが有り難い。というか料理やコーヒーの方がポピュラーかもしれない。




表にはユーカリプタス・チャータボマが育っていた。アサートン高原ならあり得ない話ではないが本来はチラゴー付近を中心に分布する物であり、植えられた物だろう。一時期学んでいたケアンズのTAFEキャンパスにも一本育っていて、仲間や教師と「何だ?このユーカリは?」と同定に時間を要したのを思い出す。なおユーカリプタス・チャータボマは英名でDarwin Wollybuttというが、ダーウィンには分布しない。


オーストラリアでは珍しい和猫。三毛猫。
話は変わるが、オーストラリアのキャンプ場を何度も利用する人は、左の方に写っている椅子に見覚えがあるのではないか。通称「シマシマの椅子」はキャンピングカーを用いたオーストラリアの超長期放浪者(シニア層)の標準装備とも言える耐加重150kgを誇るハガネの名椅子だ。私も店で手に取った事があるけど「これに手を出すようになったらもう終わりだろうな(何が?)」と棚に戻した事がある。あのハガネのシマシマの椅子が似合うようになるにはちょっとやそっとの世捨て具合ではだめで、さすがの私をもってしても現役の内は恐らく無理である。


ケアンズの人はなんとも思わなくなってしまっているが、他所から来た人が「なんじゃこりゃ!」と驚く赤土。
そして今回の新ショップ。以前私が一週間以上をかけてこだわりの本棚を地元産の木材から作っていた事は記事にしたけど
 ■地元産銘木で本棚を作ろうその1
 ■地元産銘木で本棚を作ろうその2
その時に知り合いになった製材/木工職人が期間限定で町に店を開いたのだった。(そして半月後にはもう閉店する事を知ってびっくりした)その知人の義理の母に当たる人が店番をしていて、「彼は元気にしていますか」と世間話をしていたら先に二階に上がっていった母の「ひぇー!」とか「きゃー」という叫び声が上から聞こえる。何してんのかな……と階段を上がっていくと、これらの目も眩むような素敵な天然木の大型家具が異常に安いという。マニアが言うのだからそうだろう。国産地元天然木、しかも現在では激減して伐採が禁じられているようなレア種をもちいた職人手作りの世界に一点モノなど確かに日本なら場合によっては100万円以上するだろう。




ちょうど探していたコーヒーテーブルを買ってくれた!(感謝)私の自作本棚と同じく地元のメイプルを使用した物。

田舎町の店は味があって最高。電動車椅子の通行人すら絵になり過ぎるのは「村役場があのお爺さんを雇って、スタイリストが衣装を用意し、村をうろうろさせているのに違いないと」いう意見も出た。


なお、今回の記事はフルサイズで掲載している4枚の写真を除いて残りは全部iPhone5で撮ったもの。


テーマパークのような村の通り。これはそういったしょうもないレプリカではなく、人の生活がある生きた道と風景である。(その2へ続く)

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