Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

ワトソンビルで生物調査キャンプ二泊三日【後編】

ウグイストゲハシムシクイ
この野鳥の名はウグイストゲハシムシクイのクィーンズランド州亜種。他の亜種に比べて黄色っぽく、よくヒメトゲハシムシクイと誤認されているという種だ。ヒメトゲハシムシクイのクィーンズランド州亜種は詳細がよくわからないまま激減しているとみられ、私も写真では二回しか撮影したことはなく最新のものでも2013年まで遡ってしまう。

今回の生物調査キャンプでは一つのミッションが私に課せられた。「土地のオーナー(哺乳類の研究家)はトゲハシムシクイを時折見ると言っている。それがヒメトゲハシムシクイなら大変なことだから、何のトゲハシムシクイがいるのか確認されたし」という指示だった。

2日目にバッチリいきましたよ、ペアのウグイストゲハシムシクイだった。

ヒメトゲなら大きな発見だったのでちょっと残念だが、とりあえずウグイストゲハシムシクイがこの土地に複数生息している事を写真、動画で記録した。

多分グレビレア・ドライアンドリアイ

投棄された車。これはこれで動物の住処にはなるが。

小川沿いに古い無人小屋。この地域は1800年代から錫の採掘で人々が山中に住み始め、1940年代は一時アメリカ軍やオーストラリア軍が日本軍を迎撃するために各地に駐屯。その兵力は2万とされ、それは当時のオーストラリア陸軍のほぼ全軍と言ってもいい陣容だった。70年代からはヒッピーが到来し今に続くが、先住民の権利運動によりアボリジニも戻ってきつつあるという複雑な入植の歴史を辿っている。


岩山を歩いていたら足元から哺乳類が飛び出した!びっくりしたがマリーバイワワラビーだった。尾が短いし顔も黒っぽく、マリーバのとは遺伝的に別系統ですねえ。素晴らしい。

かと思えばマリーバ型の個体もいた。ちなみにマリーバイワワラビーはグラナイトゴージにしかいない、という途方もない誤情報をケアンズの日系社会が流すことがあるけど、マリーバイワワラビーはマリーバなどはるかに超えて何百キロも離れたチラゴーでもアンダラでも分布していますが?

昼間ミツスイ達が来ていたユーカリの花にはオーストラリアオオコウモリが来ていた。夜の観察は鳥班的には不発だった。オーストラリアズクヨタカやオーストラリアアオバズクは鳴いていたが。

普通のフクロギツネ。頭上にもう1匹いるのが、垂れ下がっている尾からわかる。

Garden Orb Spiderの巣にかかってしまったカマキリ。

カタツムリなんて子供の頃ウヨウヨいたのに見かけなくなったよね。

Exit mobile version