Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

ワラビー問題検討会

大カンガルーの子供オオカンガルーの孤児(左)とスナイロワラビーの孤児(右上)。
ケアンズ市近郊でコロニーを作っているスナイロワラビーの群れ約1500匹。一年前は2000以上と言われていたのに開発による生息地の減少に加え飼い猫や飼い犬による攻撃で急減。何ヶ月か前には子供達が遊びでワラビー達を刺し殺す事件があり新聞の投書やコメント欄には「同じようにしてやれ!」という書き込みが殺到した(オーストラリアの動物愛護は時として狂気を帯びており、怖い)。
更なる大規模宅地開発も計画中と言う事で、ワラビーをどう救うかの検討会が行なわれた。


仲間の一人の暮らす広大なブッシュが会場だった。適度に日陰があり、風が通り素晴らしい会場。検討会の内容を録音したものを後で聞いていたら、素敵なクレナイミツスイのさえずりが絶えず入っていて嬉しくなった。
地元テレビ局を巻き込む事、ケアンズ市の野生動物担当局と引き続き折衝していく事、学校へ出向き引き続き啓蒙活動をする事、開発業者と話し合いを持つ事などが決まった。
そういえば知人に明日の予定を尋ねられたとき、「明日はワラビー会議に出ます」と答えたら変な顔をしていた。多分、草原でワラビー達の集まりに私が混じってぴょんぴょん飛んでいる図を想像したに違いない。そして、この人ならあり得ない事ではないかと思われたと思う。

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