Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

慈しむ心

ケアンズの総合野生動物動物介護/リハビリ団体であるFNQ WILDLIFE RESCUREに関係するトラブルは多い。最大の問題は、彼らが問題を問題と思っていない事にある気がする。


ある講習会を以前申し込みにいって、「人数が集まらないとやらないからスタンバイリストに載せておくね」と言われてそれっきりだったのだけど、ある日突然メールが来て「明日の講習会は急に中止になりました」と。開催される事すら知らなかったけどどういうことですか?と返信すると、応答なし。そこで何度も責任者に問いただすと「ごめんなさい。次の講習会はいついつにあります」というので、謝罪もされたし一旦それ以上不問にした。
その次の講習会は同じ内容でケアンズとアサートンとで行なわれるということで私は仕事の関係で前半をケアンズで受け、後半をアサートンで受ける形で申し込み、大変心配なのでメールと店頭と電話で延べ3回、予約を再確認した。そして前半はケアンズで無事に終わり後半を受けに後日わざわざ仕事を休み、片道1時間半運転してアサートンまで出向いたら誰もいない。まさか、と思って電話すると「え?中止になってるけど?」と。さすがにここでキレた。「調べて責任者に連絡させます」と言っておいて、予想通りその後も連絡なし。
皆さんならどうしますか?怒りませんか?何度も予約を確認して、仕事の休みを取って往復3時間もかけて行って無断キャンセルされて謝罪も連絡も無くても怒りませんか?そしてこれが5回目とかでも怒りませんか?
ケアンズの総合野生動物動物介護/リハビリ団体といっても年会費も取るし講習会費もとる。つきあいきれない、と脱退する人も多いでしょう(実際にこの数年で何十人も)私が依然としてとどまっている理由は、こんな人達に介護される野生動物が哀れでならないという心。そして、彼らの限界を深く理解し、暖かく見守ってあげる慈しむ心があるからです。
人間には産まれながらにして大きな能力差があります。悲しい事ですが、それは仕方の無い事です。

Exit mobile version