Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

FNQワイルドライフレスキュー月次会議(2010年10月)

FNQワイルドライフレスキューFNQワイルドライフレスキューの月次ミーティングがケアンズで行なわれ参加してきた。
主な議題は

  1. 安楽死について
  2. 一部のケアラーの不適切長期ケアについて
  3. 有給のポジションの創設について
  4. 電話回線の見直しについて
  5. ホームページの見直し、データベースの見直し

などだった。


上2つについて簡単に報告すると、野生動物を安楽死させる事が出来るのは獣医だけでありFNQワイルドライフレスキューやメンバーには認められていない。しかし獣医の指示があれば一般人がそれを代行する事は違法とは言い切れず、どうしようもないケースにおいては既にリタイヤしているような獣医師に承認を貰って執行するような事は考えられるとした。実際にあったケースでは夜中の一時に、「ニシキヘビを誤って轢いた」と電話を受けたメンバーがキュランダまで出向き、でもどうしようもない状況で殺処分し後日監督官庁に報告したら厳しい叱責を受けたという。役人曰くFNQワイルドライフレスキューには野生動物を安楽死させる権限は無く、きみはそのニシキヘビを連れて帰り、翌朝獣医がオープンするのを待って持ち込んで安楽死させてもらう必要があった、と。事故にあって死にかけている動物を苦しませながら一晩放置するどこが安楽死かね、緊急時は例外だろ、と激しい口論になったという。
一部のケアラーによる不適切な長期ケアについて
FNQワイルドライフレスキューの最大の目標は野生復帰を果たす事であり、パーマネントケア(野生復帰のあても無くいつまでも元野生動物を自宅などに保有し続ける事)は認められない行為であり、今後除籍やケアラー資格の停止などを含めた処置も講じていく事になった。なんでも、18ヶ月間もある野生動物を保有し続けた会員がおりこれも監督官庁に発覚して大変揉めているという。「とにかく野生復帰、不可能なら安楽死も検討」が基本方針で、例えば三ヶ月を超えるようなケアの場合は定期的に獣医に診せ「引き続きあと一ヶ月のケアが必要」といった書面を貰い続ける事が必要とされた。
会議はノンストップで軽く3時間を超えた。

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