日が落ちて早速調査地点まで移動。平均的には一晩で1kmx5箇所を調査するのだけど、二つ目を終えたぐらいの時にとうとう我々のかろうじて保っていた幸運がそこで尽きた。
夜遅くベースキャンプに戻ると、芝生だった地面が水溜まりが広がっており一名が浸水したテントを断念してキャラバンで寝ることにして撤収。私のタスマン2はほぼ無傷だった。張る場所を風裏かつ高台に選んでいるのと、テントの下に(中に、ではない)銀マットを引いて嵩上げしたりしていたから、でそこは25年近い野営経験が生きている。
この溶岩洞に生えていたイチジクの木にオオニワシドリが鳴いていたが、鳴き声が違うような気がしてちゃんと見てみるとマダラニワシドリだった。これまででもっともケアンズから近いところで見たマダラニワシドリはマウントアイザだから、一気に800kmくらい東へ向けて見たことがある範囲を更新したことになる。
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哺乳類班も負けてはいられない。これが調査対象のキタフクロムササビだ。オーストラリア中部や南部のフクロムササビが茶色っぽいのに対しモノトーンで、頭も耳も小さく尾が長い。この夜、我々は昨日の遅れを取り戻すように働き七か所を調査。途中30分ほどの雨宿りは強いられたものの深夜0時まで展開し、ほぼ予定通りの調査速度に回復した。何しろ明日の晩にまた大雨にならないという保証なんて全くないからね。