年末から4月ごろにかけてケアンズは伝統的な雨季になり、さらに近年は6月ごろまで200日にわたって雨が降り続けるので一年の半分は雨季だとも言える状況になってきた。私は雨季のケアンズ訪問は勧めていないけど、連日天気が悪いということは太陽が連日隠れているということで涼しくなる。実はベストシーズンとされる乾季終盤の9月から11月にかけてよりも人間には過ごしやすい一面もある。

これを見た瞬間に幼鳥は慌てて走って逃げていった。つまりメス、母親が登場したのだ。ヒクイドリのメスは子育てに関与しないばかりか、つがい相手がいつまでも幼鳥を連れていると繁殖ができないので危害を加えることもある。性別は違うがクマと一緒だ。
市内緑地ではパプアガマグチヨタカが営巣しておりふわふわの白い雛は何週間にもわたって野鳥ファンのアイドルとなっていました。周辺ではトレスショウビン、サフールセミサンショウクイも見られます。郊外の湿地では今シーズン初となるツツドリの他、キミドリコウライウグイス、トサカレンカク、大量のブッポウソウやハチクイが見られました。午後は激しい雨の中で草原へ移動しカザリリュウキュウガモやカタアカチドリ、オーストラリアマミジロタヒバリやツメナガセキレイを楽しみました。満潮に合わせて干潟に入り、一通りのシギチの他希少種であるカラフトアオアシシギも追加しました。
二日目の最大のターゲットはヒクイドリです。若鳥が比較的すぐ見つかりましたが、しばらくしてオスが、そして最後にメスが現れて一家3羽となったのは驚きました(若鳥はメスを見て一目散に逃走)。アサートン高原に移動しながら標高の中間層で暮らす野鳥を拾っていきます。コキミミミツスイやニセハシボソキミミミツスイなどです。高原ではいきなりカモノハシとオオジシギ、そして夏の間難しくなるヒメミツユビカワセミが迎えてくれました。このヒメミツユビカワセミは今夏ずっとここにいますので避暑地の一つと見て間違いないでしょう。夕方は高原でムナオビエリマキヒタキ、ヒガシキバラヒタキ、キホオコバシミツスイ、ホウセキドリ、キンショウジョウインコなどを宿の近くで楽しみました。
三日目の朝は熱帯雨林で始め、マダラネコドリ、クレナイミツスイ、キバラモズヒタキ、ムナグロシラヒゲドリ、イチジクインコなどをあっという間に揃えていきます。標高の高いエリアでは夏の間難しくなるハバシニワシドリとオウゴンニワシドリを見つけ、ムナフモズヒタキやヤマトゲハシムシクイなどの地域固有種を追加していきます。 午後は湿地帯や住宅街を訪れセアカオーストラリアムシクイやホオジロキバネミツスイを楽しみました。夕方は時期外れとなるコウロコフウチョウを完璧に観察できました。
四日目も熱帯雨林から始めます。ワープーアオバトの群れが採餌しており見事な眺めでした。またケアンズのバーダーでも見たことがない人も少なくないミミジロカササギヒタキも収穫でした。 その後サバンナ帯を移動しながら全く新しいセットの野鳥達を追加していきます。ズグロハゲミツスイ、ホオアオサメクサインコ、オーストラリアオニサンショウクイ、キボシホウセキドリ、オーストラリアマルハシ、オオニワシドリとその東家、カササギガン、キイロミツスイ、ノドジロハチマキミツスイ、ライチョウバト、カノコスズメ、アオバネワライカワセミなどです。たった四日間でゆっくり展開してヒクイドリを含む200種類に迫る野鳥を収集できるのはプロのツアーだけです。また野鳥以外でもオオトカゲやエリマキトカゲ、カメレオンゲッコー、フクロギツネやキミドリリングテイル、カンガルー目3種類、カモノハシなど多くの動物や植物を同定しています。
基礎ができていない海外を個人で探鳥しても費用は抑えられますが、動物を見るという目的は少ししか達成できません。鳴き声などはほとんどわからないはずです。またエキスパートの技術を学ぶことも興味深い話を聞くこともなく、運転や日程をこなすだけで精一杯なはずでスキルアップは微々たるものです。費用を節約することが旅の目的だ(?)という場合を除き、海外では基礎ができていないわけでツアーのご利用を今一度お勧めします。そうすれば3-4回来なければ得られないものが1回で終わります。人生はそこまで長くないと思います。
