Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

自宅軟禁下でバードウォッチングを楽しむ 1

生活必需品の買い物や通院、最低限の運動以外は外出も禁止されているオーストラリア。国破れて山河あり、の言葉通り人間の社会がどうなろうと野生動物の暮らしは途絶えることはないが、国立公園も散策路などが封鎖されてしまった以上は大したバードウォッチングができない上に「これは最低限の運動である」という言い訳ができる範囲を保たねばならない。三脚を備え付け、決定的シーンがくるのを椅子に座って待っているようなスタイルは到底「最低限の運動をしているだけだ!」という言い訳ができそうにない。

そうなると、東京ドームグラウンドの面積を持ち、大半は自然林に覆われ深い川も流れる自宅敷地(ジョンストンベンド)に立て籠るのが一番自由で有意義だということになる。少し前まで冗談で「世界が大戦で戒厳令になってもここなら水も薪も自給して食料も動物性のもの以外はかなり賄えるし、かなりの期間持ち堪えられるなww」とか言っていたのが現実を帯びてくるとは思わなかった。
オーストラリアキンバト

少し前の週末、ケアンズ在住の日本人の友人たちが二日間にわたってのべ八人も手伝いに来てくれたのであっという間に終わってしまった今シーズンの植林約300本。本来なら私一人でまだブツブツ言いながら続けているところだった。そんな植林を終えた現場を早速オーストラリアキンバトがパトロール。


ヤブツカツクリのツカ子も闊歩。

渡り鳥であるカオグロカササギヒタキも複数が滞在中。

マミジロナキサンショウクイは青虫を見つける名手。ジョンストンベンドではこういった昆虫食の小鳥達が混群を編成して木から木へ移動してくる小規模な“バードウェーブ”が特徴で、10種類を超える野鳥が参加していることもある。バードウェーブが起きるのはここが深い川に面しているからだと思う。川に沿って茂っている森を伝って、上流から・下流から1日何回か混群が通過し、その過程でジョンストンベンドにも立ち寄っていく。

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