すでにメールマガジンなどでは何度か発表している通り、本来分布していないオオハナインコがケアンズ郊外のポートダグラスで繁殖していることを確認した。鳴き方の違いやオスの外見からオーストラリアの最北部ヨーク半島に自然分布する亜種ではないパプアニューギニア亜種、通称ワキアカオオハナインコと思わる。いわゆる外来種となり飼育個体が逃げ出したものと推測される。
ポートダグラスとヨーク半島とは幸い800kmの物理的ギャップがあるためワキアカオオハナインコがヨーク半島の天然オオハナインコに接触する恐れは低いとはいえ、過去にはこのギャプをキバシショウビンが超えてケアンズ郊外に飛来した例だってありキバシショウビンよりはるかに長距離や高高度を飛ぶオオハナインコがもし望めばヨーク半島に達することはなんら問題ないと思う。
オオハナインコの専門家やオーストラリア野鳥の会、野鳥研究者と議論の末、バイオセキュリティークイーンズランドやオーストラリア野鳥の会の保全部門が検討を始めている。