Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

コチドリTwitch

タイトルの「Twitch」とは、バードウォッチングの世界において本来分布しない極めて珍しい野鳥がある国に迷い込んだ場合にそれを見に遠路を駆けつける狂った行動の事だ。自宅から車で行けるような距離のものは普通Twitchとは言わず飛行機とレンタカーを使って駆けつけるスタイルを主流とする。ほとんどの場合相手はたった一羽の鳥であり飛行機とタクシーを乗り継いで駆けつけたとしてもまだそこにいる保証は全く無い。


2019年となった1月1日元旦。せっかくだから外でランチでもするかということで近所のバリン湖のカフェに来ていた私は「タウンズビルから200kmくらいのところにコチドリ出現」の知らせにフリーズした。

行こう。今から。

【オーストラリア本土でダブルトゥイッチであること】というのが私のTwitch自主規制だが、自宅から車で行ける場合はその限りではない。仮にそれが片道6時間以上であっても。

家に戻ってすぐキャンプ道具とアサヒを積むと出撃。2時間走ってカードウェルで日没となり夕食を適当なパブでとるとさらに南下を続け夜の10時ごろに無料キャンプ場に滑り込むとそのままランクルの後部座席で寝た。アサヒは暑さに強いが人間は寝苦しく何度か起きてエンジンをかけて車内を冷やしてはまた眠りについた。普段涼しい高原に住んでいるので、平野部の暑さなどすっかり忘れていたよ。

翌朝残りの200kmあまりを激走して現地入りする。もう何人か来てるんじゃないか?という予想は外れ誰もいない。30分程探しただろうか?堰堤の下から何か小さな二羽が飛び出し、遠ざかっていく。私は瞬時にそのうちの一羽を選択し双眼鏡で追跡するとそれがコチドリだった。
コチドリ オーストラリア
オーストラリア712種目、コチドリ。すぐ奥に飛んで行ってしまったけど、もう少し見たいなぁと粘ることまた30分くらい。

いたいた、と思ったらまた飛んだ!

まあこんなところでいいや。さあ6時間かけて帰るよ。

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