2021年の元旦、午前10時過ぎ。野鳥関係者のパソコンやスマホに「今朝6時過ぎ、ケアンズのエスプラネードでカラフトアオアシシギが撮影される」との速報が次々に入った。私は貸切バス事業関係で元旦から隣町に用がありケアンズに向かうのはお昼を過ぎてからになった。野鳥ファンの町の異名をとるマランダ周辺のバーダーに声をかけようと思ったが、もう3時間も経過しているんだからみんなとっくに出かけただろうと思ってケアンズまで行ったらやっぱりそうだった。
そのうちに
天パの男「沖に怪しいのがいるぞ!」となった。
島へ転戦し探していた別働隊に電報を打つ。
「エンポウニ ソレラシキ トリ スグ モドラレタシ」
遠すぎる上に逆光でひどい写真だが、右にいるのが普通のアオアシシギで左にいるのが世界的な珍鳥であるカラフトアオアシシギ。やや背が低く、やや足が黄色く、ややクチバシが短く、やや上に剃っているのが違い。
2021年正月早々ビッグネームに沸くケアンズの野鳥ファンたち。
いや、ケアンズの人間だけではない。群衆の中央で仕切っている天パの男はブリスベンのニコラスハスそっくりで、演説の仕方までそっくりだなと思っていたら当日「祐と話をしたかった」メールがあり、ニコラス本人だったと気づいた。ちょっと待て、ブリスベンから飛行機に飛び乗ってきて私より先に着いていたのか!?その後もサンシャインコーストからグレッグなどの大物もカンタスで飛来し、素晴らしい2021年の始まりになった。
なお写真の通りケアンズはマスク着用率はゼロです。空港検疫を除けばコロナの感染者はもう8ヶ月発生していない。すでに過去のことになっていて、市民は以前の人生を楽しんでいる。
なおカラフトアオアシシギはこれを書いている1月14日現在、依然としてケアンズ海岸に滞在を続けておりケアンズ在住のバーダーは良い写真を残している。私はあまりやる気が起きず、この元旦の一回っきりの訪問だが。
こうしてカラフトアオアシシギのTwitchにも成功し、オーストラリア産鳥類リストは726種に。